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【世界水泳】天真爛漫な日本の16歳超新星 「泣き虫」成田実生が世界最強スイマーに挑む夏

泳ぎにも独特な感覚を持つ「水面の上を泳いでいる」「スースー進んでる感じ」

 他の選手と比べれば線が細い体格。軽い体重を利用した水の抵抗が少ない泳ぎは、「水面の上を泳いでいる」と独特の感覚があるという。「バタフライは効率がいい泳ぎが見つかっていない。しっくりこない感じはあります」。バタフライの理想形は「スースー進んでる感じ」。感性は豊か。まだまだ伸びしろがありそうだ。



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 取材中も顔を上向きにして話す。性格は「ポジティブだとは思います」と自己分析する一方、「けっこう泣き虫というか、泣いちゃうことは多い。悔しい時は涙が出てきちゃう」と感情的になる一面も。年明けのオーストラリア合宿では、年末に体調を崩した影響で思うような泳ぎができず。コーチの前で涙した。

「せっかくメンバーに選んでもらったのに、1日目がよくなくて2日目は泳ぎたくないと思ってしまった」。壁にぶつかり、自分を見つめ直す機会になった。

 将来は「何でも泳げる選手、4種目とも速い選手になりたい」と理想を掲げる。「カッコいい姿を見せたい。見ていて勇気をもらえる泳ぎ。最後の最後まで諦めないで泳ぎ切る姿」。中学3年だった東京五輪はテレビ観戦し、大橋が金メダルを獲得した姿に熱中。「私も2冠を達成したい」と、直後の全国中学校体育大会へ前向きに臨むことができた。

 今度は自身もそんな最強スイマーを目指す。海外勢で立ちはだかるのは、昨年世界水泳400メートル個人メドレー金メダルのサマー・マッキントッシュ(カナダ)、銀のケイティ・グライムズ(米国)だ。2人は成田と同じ06年生まれ。特にマッキントッシュは今年3月に複数種目で世界記録を叩き出した次世代最強スイマーだ。

「同い年だけど、凄すぎて同い年に見えないです。話もしてみたい。話しかけていいかわからないけど(笑)。トップ選手がたくさんいるので、一緒の組で泳いで体感してみたいです」

 チーム最年少の16歳。日本代表に入り「みんな凄い選手なので緊張しました」と笑う。取材機会が増えるなど注目度は高まっているが、「実感がない」という。

「まずは楽しみたい。緊張すると思うけど、そこで自己ベストを出していい泳ぎができれば。まだ五輪にも一回も出たことがないのであまり遠い将来まで想像できないけど、五輪で戦ってみたい。メダルを獲った選手はみんなキラキラしている。憧れるので、まずは世界選手権に向けて準備をしたい」

 たった1年前に初めて海外に行ったばかり。急成長するホープが初の世界水泳で輝きを放つ。

(22日の第33回は瀬戸大也が登場)

◆世界水泳 7月14日にアーティスティックスイミング(AS)、飛込から開幕。水球、オープンウォーター、ハイダイビングも行われる。同23日に開幕する競泳は、決勝をテレビ朝日系地上波にて最終日まで8夜連続生放送。ASはBS朝日、飛込はCSテレ朝チャンネルで生放送。

(THE ANSWER編集部)

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