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【世界水泳】あの最強フェルプスに迫る新怪物 血筋も素晴らしい21歳マルシャンの恐ろしさ

一緒に戦った33歳入江陵介と32歳鈴木聡美の出場は「本当に嬉しい」

 女子で名前を挙げるのは、個人メドレーの成田実生(みお・金町SC)。高校2年生での初出場となる。



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「コロナ禍で海外の試合を経験することができなかった世代なんですね。やっと通常通りになって、経験を積み始めた。今回は経験を積むこと自体が大事ですし、自国開催の世界水泳を良い経験にして、来年のパリオリンピックに良い形でつなげてほしいと思います」

 一方でベテランも健在だ。男子背泳ぎの33歳・入江陵介と、女子平泳ぎの32歳・鈴木聡美が日本代表に名を連ねる。

「僕も一緒にオリンピックに出たベテランの選手がまた出てくれるのはすごく嬉しいことです。東京オリンピックが1年延期、福岡の世界水泳が本来の2021年から2年延期された影響を受けるのはやっぱりベテランだと思うんです。若い選手は1年延びたことによって1年間さらに強くなれると捉えられると思うんですけど、ベテランはすでに作り上げてきたものがあるなかで時間とともに若手が伸びてくるわけですから。精神的にきつい時期もあったんじゃないかと思うんですけど、こうして代表権を獲得して福岡の舞台で見られるのが本当に嬉しいです」

 そして日本代表全体に対してエールを送る。

「2001年の福岡の世界水泳が起点となって、日本の水泳界は強くなったと思います。今、強かった選手が揃っていた頃と比べると少し落ちていると思うんです。もう一度上げるためには、次世代の選手たちが今大会に出場する選手の姿を見て『ああなりたい』『あの舞台に行きたい』『活躍したい』と思わないことには始まらない。そういう活躍を期待したいですね」

(10日の第20回は塩浦慎理が登場)

◆世界水泳 7月14日にアーティスティックスイミング(AS)、飛込から開幕。水球、オープンウォーター、ハイダイビングも行われる。同23日に開幕する競泳は、決勝をテレビ朝日系地上波にて最終日まで8夜連続生放送。ASはBS朝日、飛込はCSテレ朝チャンネルで生放送。

(松原 孝臣 / Takaomi Matsubara)

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松田 丈志

競泳五輪メダリスト 
1984年6月23日生まれ。宮崎県出身。4歳から地元の東海スイミングクラブで水泳を始め、久世由美子コーチの指導により頭角を現すと高校3年で初の日本代表入りを果たした。五輪には04年アテネ大会から4大会連続出場。最も得意とした200メートルバタフライで08年北京、12年ロンドンと2大会連続の銅メダル。ロンドン五輪の400メートルメドレーリレーでは日本男子史上初の銀メダルを獲得した。32歳で出場した16年リオデジャネイロ五輪では、800メートルフリーリレーで52年ぶりの銅メダルを獲得。同年に引退後はスポーツジャーナリストなど多方面で活躍している。

松原 孝臣

1967年生まれ。早稲田大学を卒業後、出版社勤務を経てフリーライターに。その後スポーツ総合誌「Number」の編集に10年携わり、再びフリーとなってノンフィクションなど幅広い分野で執筆している。スポーツでは主に五輪競技を中心に追い、夏季は2004年アテネ大会以降、冬季は2002年ソルトレークシティ大会から現地で取材。著書に『高齢者は社会資源だ』(ハリウコミュニケーションズ)、『フライングガールズ―高梨沙羅と女子ジャンプの挑戦―』(文藝春秋)、『メダリストに学ぶ前人未到の結果を出す力』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

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