「世界水泳カウントダウン連載」競泳開幕まであと14日―松田丈志インタビュー後編

　水泳界の“世界一決定戦”世界水泳福岡（テレビ朝日系で中継）が7月14日に開幕する。2001年以来22年ぶりの日本開催となり、中でも注目を集めるのは競泳だ。個人種目で金メダルなら1年後のパリ五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」では7月23日の競泳開幕30日前から「テレビ朝日×THE ANSWER」としてタッグを組み、様々な企画を実施する。

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　その一つがカウントダウンでお送りする「ウルトラ連載」。出場選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。7月9日の第19回は、五輪4大会に出場し4個のメダルを獲得した松田丈志さんが登場。第18回の前編に続く後編では、今大会での活躍が期待される日本人選手と強力な海外勢の凄さを解説。今大会の見どころを熱く語った。（取材・文＝松原 孝臣）

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　2001年以来、22年ぶりに日本で、しかも前回と同じ福岡で開催される世界水泳は、パリ五輪前年ということもあり好レースが展開されることが予想される。

　その中から、解説者として世界水泳を伝える松田さんが注目する選手を語る。

　日本勢で最初に挙げたのは21歳の本多灯（ともる・イトマン東京）。東京五輪では松田さんが活躍した種目の一つ、200メートルバタフライで銀メダルを獲得し、脚光を浴びた。

「僕が現役の頃にはマイケル・フェルプス（米国）という圧倒的に強い選手がいて、それに自分も勝ちたいと思ってずっとやっていました。最終的にその種目で彼に勝つことはできなかったんですけれども、フェルプスがいなくなり、『怪物』と言われる選手がいなくなったと思ったら、（東京五輪で金メダルを獲得した）クリストフ・ミラーク（ハンガリー）が出てきた」

　残念ながらミラークは先月21日に今大会の欠場を表明したが、松田さんがフェルプスを追いかけながら強くなったように、本多もミラークを意識して励んできた。福岡大会は、その成果を示す舞台でもある。

「本多選手は後半が得意な選手ではあるのですが、ミラーク選手が前半からとにかく速く入れる選手なので、本多選手も100メートルのスピードを強化して徐々に力がついてきた。そこが見たいですね。とにかく常に明るくて前向きで、日本チームのムードメーカーです。非常に素直な選手でもありますし、よく僕にもアドバイスを聞きに来てくれたりしますけれども、純粋さと素直さと明るさというのは彼の強さかなと思います」