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【世界水泳】16歳で体験した日本開催の衝撃 寺川綾、競技人生を変えた2001年福岡は「忘れない」

パリ五輪に向けて福岡での泳ぎが「ものさしになる」

「もちろん、来年すぐにドーハはありますが、福岡でしっかりと記録を出して、来年夏のパリオリンピックにつなげたいという選手がほとんどだと思います。やっぱりレースで結果を出すには、1年くらいかけてトレーニングをしっかり計画を立てて積んでいくことが大事です。パリで戦うにも、1年間どういう計画で練習するのかが大事で、その“ものさし”になるのが福岡です」



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 自身がそうであったように、今回出場する選手にとっても、これからの競技人生において大きな意味を持つことになる福岡での世界水泳。だからこそ、最後に日本の選手に向かってこう語る。

「私はオリンピックにも出ましたが、やっぱり福岡で入場した時の声援というのは衝撃的で、今でも忘れられません。選手にできるだけ多くの声援を送ってほしいという思いが、私にはあります。

 この福岡で世界水泳を経験できるというのは、今の代表選手はおそらく最初で最後になると思います。自国開催で頑張っている姿を見せて、応援してもらって、雰囲気を感じてほしいですし、特に初代表の選手には世界で戦うのがどういうことなのかを感じてほしいです」

(第17回は寺川綾さん後編「活躍を期待する女子スイマーたち」を配信)

◆世界水泳 7月14日にアーティスティックスイミング(AS)、飛込から開幕。水球、オープンウォーター、ハイダイビングも行われる。同23日に開幕する競泳は、決勝をテレビ朝日系地上波にて最終日まで8夜連続生放送。ASはBS朝日、飛込はCSテレ朝チャンネルで生放送。

(松原 孝臣 / Takaomi Matsubara)

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寺川 綾

競泳ロンドン五輪銅メダリスト 
1984年11月12日生まれ。大阪府出身。3歳から水泳を始め、近畿大附属高校2年だった2001年に福岡で開催された世界水泳に初出場。翌02年パンパシフィック水泳の女子200メートル背泳ぎで銀メダルを獲得した。五輪には04年アテネと12年ロンドンの2大会に出場。ロンドン五輪では100メートル背泳ぎと400メートルメドレーリレーで銅メダルに輝いた。世界水泳にも通算3度出場し、銀メダルを1つ、銅メダルを2つ獲得。13年12月の現役引退後は、スポーツキャスターをはじめ多方面で活躍する。

松原 孝臣

1967年生まれ。早稲田大学を卒業後、出版社勤務を経てフリーライターに。その後スポーツ総合誌「Number」の編集に10年携わり、再びフリーとなってノンフィクションなど幅広い分野で執筆している。スポーツでは主に五輪競技を中心に追い、夏季は2004年アテネ大会以降、冬季は2002年ソルトレークシティ大会から現地で取材。著書に『高齢者は社会資源だ』(ハリウコミュニケーションズ)、『フライングガールズ―高梨沙羅と女子ジャンプの挑戦―』(文藝春秋)、『メダリストに学ぶ前人未到の結果を出す力』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

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