【世界水泳】32歳になっても「お前ならやれる」 鈴木聡美、愛する故郷・福岡で輝きをもう一度
ロンドン五輪の状態は「70点くらい」、今は「それよりも上」
女子最年長の32歳。周囲に何かと年齢について言われ、競技人生を考えたこともある。一番の支えになったのは、山梨学院大時代から長年指導する神田忠彦監督の「お前ならやれる」という言葉。「普通だったらありえないぐらいの量をやらされるんですけど、こなせちゃうので」と笑いながら、実感を込める。
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「時々バテてしまうこともあるけど、それでも体が壊れない、病気もない。非常に丈夫な体だということで、これだったらまだやれると。技術面でも改善点、修正点もたくさんあるので『お前ならまだやれる』と言ってくださったのが一番の原動力に繋がりました」
練習を終えて、睡眠を取っても以前に比べて回復力の低下を感じるという。それでも、20代の頃は1日7000~8000メートルこなしていた練習量も5000~6000メートルに落としながら質にこだわり、ベテランらしく常に自分の身体と対話しながら、32歳で自己ベストを叩き出すまでに進化を遂げた。
ロンドン五輪の状態を「70点くらい」と表現するが、今の状態は「それよりも上の80点から90点に近いくらいのコンディション」と充実ぶりを明かす。一方で「スタートがまだ改善点が大きくある。そこを突き詰めていかないと。なので、まだ100点には満たない」と課題も忘れない。
目指すのは自己ベストのさらなる更新。「もちろん、狙いたい」。代表のコーチ陣からも「あと0.5秒は上がる」と言われており、鈴木も「0.5秒上げれば、目標としている29秒9の記録が出せるので、トレーニングは技術面を研ぎ澄ませていきたい」と大会までの青写真を描く。
29秒9を出せれば、決勝進出も夢じゃない。
「おそらく50メートル平泳ぎで決勝に進むのは、歴代でもおそらく少ない。第一人者とはいかないかもしれないですけど、そうなれるようなつもりで頑張りたい。本当にあっという間のレースですけど、その中にもドラマがあるような力強い泳ぎを目指したいです」
30秒に満たない世界に、鈴木はすべてをかける。
(29日の第7回は川本武史が登場)
◆世界水泳 7月14日にアーティスティックスイミング(AS)、飛込から開幕。水球、オープンウォーター、ハイダイビングも行われる。同23日に開幕する競泳は、決勝をテレビ朝日系地上波にて最終日まで8夜連続生放送。ASはBS朝日、飛込はCSテレ朝チャンネルで生放送。
(THE ANSWER編集部)