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「シャワー室に入ったら全員、毛がない!」 同僚のVIO処理に衝撃、白パンツには女子選手特有の悩み――岩渕真奈×登坂絵莉「女性アスリートとボディケア」

現役時代の岩渕さん、ドイツに在籍していた時は同僚のVIO処理に驚いたという【写真:Getty Images】
現役時代の岩渕さん、ドイツに在籍していた時は同僚のVIO処理に驚いたという【写真:Getty Images】

海外選手のVIO処理に驚き、白のウェアには課題「女性が声を上げてもいい」

――むだ毛ケアはしていましたか? ユニフォーム姿になると手足が目立ちますし、例えば、競泳や陸上競技の一部の種目では、タイムへの影響を考えてむだ毛を処理するともいいます。

登坂「競技上の影響はありませんが、私は子どもの頃から、毛深いことがコンプレックスだったんです。だから手足は中学時代から剃って、大学生になって脱毛した。それと、今は男女問わず、むだ毛を気にする選手は多いと思う」

岩渕「サッカーも競技とは直接、関係ないですね。ただ、マッサージで内ももに触れるから、VIO(※)のむだ毛をケアしておくと、トレーナーに対して気を使わなくていいとは思う。試合中、VIOの毛が透ける心配もないし」

登坂「……え? どういうこと?」

岩渕「サッカーはルール上、サッカーパンツと同じ色のスパッツしか履けないんだよ。だから、白いパンツのチームは白いスパッツしか履けない。そこが問題。一度、テレビ中継が入っている試合で大雨になり、試合前のロッカールームで『下着が透けるからヤバい』って話になったのね。で、下着を脱いでスパッツでいこう! と着替えたら、今度はVIOの毛が透けるってわかった」

登坂「そうか、透けるんだ……。普段、黒スパッツしか履かないから考えたこともなかった」

岩渕「当時、自分はすでに無毛だったからよかったんだけどね。結局、みんなできるだけ下着の柄や形が透けないよう、下着とスパッツを重ね履きしたんだよ。そのとき、これって女性ならではの悩みだと思った。女子サッカーは白パンツのチームが多いし、他の競技も白のウェアで問題があるなら、女性が声を上げてもいいと思う。生理の日だったら笑えないよ」

――サッカー界は欧州移籍組の男子選手たちも、早いうちからVIO脱毛を行った印象があります。岩渕さんはいつ頃、始めましたか?

岩渕「私は19歳でドイツのチームに移籍したとき。当時のチームメートに『楽だよ』と言われたのがきっかけです。でも、初めてドイツの選手たちとシャワー室に入ったとき、全員、無毛だったのを見て『えっ!? 毛がない!』ってビックリした。逆に、他の選手たちは明らかに私を凝視しながら、何か言葉を交わしているし(笑)。当時は言葉がわからなかったので、何を言われていたのかは聞き取れなかったけれど」

登坂「え、みんな無毛なの?」

岩渕「うん、ドイツのチームはね」

登坂「でも、その衝撃はわかる。私も14歳で初めて海外遠征に行ったとき、シャワー室でVIOの毛がない人とパンツを履いたままシャワー浴びている人がいてすごいカルチャーショックを受けた。今では抵抗ないけれど、私たちが19、20歳の頃はVIOのケアをしていると、周りに珍しがられる時代。目の前にしたら驚くよね」

岩渕「うん。だから自分も日本に帰ってきたときに、チームメートに超びっくりされたよ。『岩渕さん、毛ないの!?』って。だからみんなに『楽だから絶対、剃ったほうがいいよ!』って言って回った(笑)」

登坂「すごいね。私もVIO脱毛は大学時代に始めたけれど、量を減らすだけにしたもの。みんなの視線が気になって、無毛は無理だった」

岩渕「そうなんだ。自分は無いことに誇りをもってシャワーを浴びていたよ」

登坂「(笑)。とにかく女性の場合、VIOケアは生理のとき楽になるからいいよね」

岩渕「そうそう、匂いも気にならないし」

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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