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先輩の言葉に「そういう未来もあるのか」 五輪金メダルから1年半、引退発表の裏にあった本心――柔道・角田夏実

「THE ANSWER」は3月8日の国際女性デーに合わせ、さまざまな女性アスリートとスポーツの課題にスポットを当てた「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」を展開する。今年は「心とカラダを満たす『幸せ』の選択」をテーマに、3日から12日まで10日間にわたってアスリートのインタビューを掲載。高みを目指し、心身両面で全力を尽くすアスリートたちの姿を通して、一人ひとりの女性が“自分らしく”、幸せな日々を過ごすためのヒントを探す。

引退決断の心境や、新たなキャリアについて胸の内を明かした角田夏実さん【写真:松橋晶子】
引退決断の心境や、新たなキャリアについて胸の内を明かした角田夏実さん【写真:松橋晶子】

「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」2日目 角田夏実インタビュー後編・セカンドキャリア

「THE ANSWER」は3月8日の国際女性デーに合わせ、さまざまな女性アスリートとスポーツの課題にスポットを当てた「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」を展開する。今年は「心とカラダを満たす『幸せ』の選択」をテーマに、3日から12日まで10日間にわたってアスリートのインタビューを掲載。高みを目指し、心身両面で全力を尽くすアスリートたちの姿を通して、一人ひとりの女性が“自分らしく”、幸せな日々を過ごすためのヒントを探す。

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 2日目はパリ五輪柔道女子48キロ級で金メダルを獲得し、今年1月に現役引退を表明した角田夏実さんが、前編に続いて登場。引退を決断するまでの心境や、新たなキャリアを踏み出した先に描く未来の自分について、胸の内を明かした。(取材・文=長島 恭子)

 ◇ ◇ ◇

 今年の1月30日、「競技の第一線から退く」と引退を表明した柔道元日本代表の角田夏実さん。引退会見から2週間後、取材場所に現れた角田さんの姿は見慣れたショートヘアではなく、肩まで届くストレートのミディアムヘア。「いつも大会のたびに髪を切っていたので、伸ばしているというよりは切るタイミングがないんです(笑)。こんなに髪が伸びたのは成人式以来かな」。

 小学2年生から柔道を始め、20代で初めて強化選手になった。パリ五輪(24年)では日本柔道界最年長の31歳11か月で金メダルを獲得。常に『遅咲きの選手』と、驚きを持って評されてきた。

 周囲からの助言を受け、52キロから48キロへと階級を変更したのも27歳の時だった。東京五輪出場を狙っての決断。しかし、代表選考に落選した角田さんは自分の限界を感じ、引退を考えた。

「ずっと五輪を目指して戦ってきたのに、手が届かなかった。周りの選手も結婚するなどでどんどんいなくなり、年齢的にも潮時かなとも思いました。厳しい減量も乗り越え、自分は頑張れるだけ頑張った。あの時点ではそう思っていました」

 ところが翌21年の世界選手権、角田さんは初優勝を飾った。だが、東京五輪の約1か月前に開催された大会に、代表選手たちの姿はない。「今のままでは世界チャンピオンだと胸を張って言えない」。王者なき大会での金メダルが、闘争心に火をつけた。

 そして22年の世界選手権で見事、連覇を達成。「私なら、次の五輪はいけるかもしれない」。自信を深めたこの試合が、パリ五輪へのターニングポイントとなる。

「『次の年も優勝できたら、本当の世界チャンピオンだと胸を張れる。1年間、ちゃんと準備をして次も勝ち切ろう』。これを合言葉に、コーチとともに全力で柔道に取り組むことができた。そして、連覇を達成したことで自分は本当に強くなれたと感じました。

 パリ五輪決勝はもちろん、すごくプレッシャーがありました。でも、31歳という年齢までずっと競ってきたからこそ、プレッシャーをいい形で受け取り、力を出せたと思います」

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。人物インタビュー、ヘルスケア、ダイエット、トレーニングの分野を軸に、雑誌、書籍等で編集・執筆を行う。担当書籍に『すごい股関節』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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