[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

消えた五輪の夢、アルバイト経験も…プロ9年で打率.373 女子レジェンドが絶望を跳ね返した日

ワールドカップを7連覇中の女子野球日本代表「侍ジャパン」を支えてきたメンバーが11月30日、三菱UFJ銀行が主催した野球教室「MUFG ONE PARK by 侍ジャパン女子代表in府中」に講師として参加した。川端友紀さんは女子ワールドカップなどで活躍し、今季までヤクルトでプレーした川端慎吾さんと“兄妹プロ”だったことでも知られる。女子が野球を続ける道を切り開いてきた経験をもとに、壁に当たったときの乗り越え方を教えてくれた。

川端友紀さんは今季ヤクルトで引退した慎吾さんの妹としても知られる【写真:羽鳥慶太】
川端友紀さんは今季ヤクルトで引退した慎吾さんの妹としても知られる【写真:羽鳥慶太】

ヤクルト川端慎吾の妹・友紀さん、兄が「うらやましかった」理由

 ワールドカップを7連覇中の女子野球日本代表「侍ジャパン」を支えてきたメンバーが11月30日、三菱UFJ銀行が主催した野球教室「MUFG ONE PARK by 侍ジャパン女子代表in府中」に講師として参加した。川端友紀さんは女子ワールドカップなどで活躍し、今季までヤクルトでプレーした川端慎吾さんと“兄妹プロ”だったことでも知られる。女子が野球を続ける道を切り開いてきた経験をもとに、壁に当たったときの乗り越え方を教えてくれた。

本当にしんどかった重い生理痛 婦人科医に相談、服用し始めたピルが私には合った――サッカー・仲田歩夢選手【私とカラダ】

 全日本女子野球連盟の「女子野球タウン」に指定された東京都府中市に、侍ジャパン女子代表の中島梨紗監督と、選手として活躍した川端さん、只埜榛奈さん、田中露朝さんが顔を揃えた。集まったのは86人の野球が大好きな子どもたち。学年や経験に応じて打撃や守備を経験し、指導を受けた。

 野球人口の減少が叫ばれる日本で、野球をする女子は着々と増えている。ただ以前からこのような環境があったわけではない。およそ1時間半の練習の後に行われたトークショーで、メンバーは夢を持ち、努力する大切さを伝えた。さらに川端さんは「私は目の前から夢がなくなる経験をしました」と語りかけた。小学生時代は、大阪府の貝塚リトルで男子と一緒にプレー。ただ中学入学とともにソフトボールへ転向した。兄・慎吾さん(今季までヤクルト)がプロ野球を目標にしたのなら、私は五輪へというのが大きな動機だった。

「兄は甲子園、プロと夢があって、とってもうらやましかった。そのころ、女子の選手は夢を掲げることもできなくて……。ただお兄ちゃんみたいになりたいと思っていました」

 そんな時に、テレビで五輪のソフトボール競技を見る機会があった。ソフトボールの選手として五輪に出たいと、中学からは競技を変えてチャレンジを続けた。

 ただ、その夢は高校生の時に打ち砕かれる。2012年のロンドン五輪、2016年のリオデジャネイロ五輪ではソフトボールが行われないと立て続けに決まった。高校を出た川端さんは、実業団の塩野義製薬に進んだものの半年ほどで退社。その後は故郷の大阪に戻り、スポーツ店でアルバイトをしていた。次の道を、どう見つけ出したのか。

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
oillio
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集