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27歳、OLから異色の転身…未経験でビーチバレー選手へ 捨てた安定「私は後悔しない選択を…」

プロ野球選手だった兄の戦力外通告を目の当たりにして関口が感じたこととは【写真:中戸川知世】
プロ野球選手だった兄の戦力外通告を目の当たりにして関口が感じたこととは【写真:中戸川知世】

兄は元プロ野球選手 表現したいデュアルキャリアの選択肢

 一度はスポーツを離れながら、再び選んだアスリートとして表現したいのは、デュアルキャリアの選択肢。

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 兄の雄大さんは元プロ野球選手。07年育成ドラフト1位でDeNAに外野手として入団した。支配下登録を掴み、日本ハムを含め2球団でプレーしたが、12年に戦力外通告を受けて現役引退した。

「(兄の姿を通じて)プロの華やかな世界だけでなく、厳しい現実も間近で見てきた。スポーツだけで生計を立てられるのはほんの一握り。でも、私は“好きなスポーツを続けながら働く”という、新しい道を示していけたらと思っている」

 デュアルキャリアのロールモデルになる。そんな思いも挑戦の原動力として「競技と仕事を両立しながら結果を出していくことで、その選択肢が広がっていけばうれしい」と話す。

 次なる目標はジャパンツアーの表彰台。ただ、アスリートにとって年齢は大きな壁になる。

 特に女性は結婚や出産といったライフイベントも重要。「すごくぼんやりと35歳までに子どもが欲しいなって考えていて……。逆算するとここから2、3年が勝負なのかな」。だからこそ、一年一年に懸ける思いは強い。

 年齢を重ねることに、臆病になる人生の進路選択。攻めるのか、守るのか――。関口の“軸”は揺るがない。「今しかできないこと、後悔しない方を選択する」。その姿はアスリートだけじゃない、決断に迷う人たちのヒントになる。

■関口 希望 / Nozomi Sekiguchi

 1994年9月20日、栃木・宇都宮市生まれ。中1から始めたバレーボールで宇都宮市選抜に選出。宇都宮北高ではバレー部がなく、陸上競技でやり投げに専念。大学3年から2年連続で日本インカレに出場し、大学卒業を機に引退した。しかし、大手旅行代理店に勤務していた社会人時代にビーチバレーに魅了され、2022年8月に転向した。競技歴3年で国内ランク30位を記録。今年5月からインドアの実業団・東京スジリエでもプレー。身長170センチ。兄はDeNAなどで外野手を務めた元プロ野球選手・雄大さん。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)


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