27歳、OLから異色の転身…未経験でビーチバレー選手へ 捨てた安定「私は後悔しない選択を…」
異色のキャリアを歩む女性アスリートがいる。未経験ながら27歳でビーチバレーを始めた関口希望。フルタイムでの勤務をこなし、国内最高峰の舞台「ジャパンビーチバレーボールツアー」での表彰台を目指している。高校から陸上競技部でやり投げを始め、大学では全国大会にも出場。一度はOLになりスポーツから離れた30歳は、なぜこの場所に戻ってきたのか。多忙な日常をこなしながら競技を続ける理由、人生で幾度となく訪れる進路選択の“軸”を聞いた。(全3回の第1回、取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

ビーチバレー・関口希望インタビュー第1回 異例の転身で貫いた進路選択の“軸”
異色のキャリアを歩む女性アスリートがいる。未経験ながら27歳でビーチバレーを始めた関口希望。フルタイムでの勤務をこなし、国内最高峰の舞台「ジャパンビーチバレーボールツアー」での表彰台を目指している。高校から陸上競技部でやり投げを始め、大学では全国大会にも出場。一度はOLになりスポーツから離れた30歳は、なぜこの場所に戻ってきたのか。多忙な日常をこなしながら競技を続ける理由、人生で幾度となく訪れる進路選択の“軸”を聞いた。(全3回の第1回、取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)
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2022年、関口は新卒で5年ほど勤めた大手旅行会社を退職した。
キャリアも、安定も、捨てることになる。
「私は後悔しない方を選択する。2パターンの自分を想像して『どっちの人生が豊かになるかな』と考えて決断しています」
もう一度、本気で目指すものを見つけた。だから迷いはなかった。
スポーツに彩られた人生だった。栃木県宇都宮市出身の30歳。3歳から9年間水泳に励み、当時のコーチには「このままいけばオリンピックも夢じゃない」と言われたほど。地元の陽東中ではバレーボールに入部し、宇都宮市選抜に選ばれた。宇都宮北高ではバレー部がなく、今度は陸上競技部に入部。「肩が強かった」という理由で、やり投げに青春を捧げた。
「3年生の時にインターハイにあと50センチで行けなかったんです。6位まで出場できる大会で8位になって、6位との差が50センチ。それが悔しくて……」
その悔しさをバネに、進学した関西の体育大学で3年時に悲願の全国となる日本インカレに出場。4年時も含め、2年連続で大舞台を経験した。ただ、練習で右肘を酷使した代償は大きく、卒業する頃は、競技を続けるにはじん帯の再建手術が避けられない状態に。
「もう、陸上を続けるのは難しい」。大学卒業を機に幼い頃から身近だったスポーツに別れを告げ、大手旅行会社に就職。OLとして“普通”に働いた。
転機となったのは社会人4年目の時だった。
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