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「卵子凍結」「不妊治療」が語られる時代に 32歳で五輪出場…海外で触れた女性アスリートの“普通”――モーグル・星野純子

連日、熱狂と感動を届けているミラノ・コルティナ五輪。フリースタイルスキー・女子モーグルで2度の五輪に出場した星野純子さんにインタビューし、冬季スポーツで活躍する選手の実像に迫る。大怪我を乗り越え32歳で出場した北京五輪から4年。自身のキャリアを振り返り、世界を転戦してきたからこそ知る、女性アスリートの選択肢について聞いた。(全3回の第1回、取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

星野純子さんが考える女性アスリートの選択肢とは【写真:アフロ、本人提供】
星野純子さんが考える女性アスリートの選択肢とは【写真:アフロ、本人提供】

モーグル・星野純子さんインタビュー第1回「女性アスリートの選択肢」

 連日、熱狂と感動を届けているミラノ・コルティナ五輪。フリースタイルスキー・女子モーグルで2度の五輪に出場した星野純子さんにインタビューし、冬季スポーツで活躍する選手の実像に迫る。大怪我を乗り越え32歳で出場した北京五輪から4年。自身のキャリアを振り返り、世界を転戦してきたからこそ知る、女性アスリートの選択肢について聞いた。(全3回の第1回、取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

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 32歳で挑んだ北京五輪から4年。ミラノ・コルティナでの開幕2週間前、現在拠点とする長野のJR松本駅前にある小さなカフェでインタビューに応じた星野さんは、現役を引退して迎える初の五輪に高揚感を高まらせた。

「オリンピックはテレビで観ます。応援する方も緊張しちゃいそう。みんなが様々な気持ちを持って臨んでいると思うので、それぞれのベストを尽くしてほしい」

 新潟県長岡市出身。両親に連れられ、2歳でスキーを始めた。モーグルに魅了されたのは小学生の時。凸凹のコースを勢いよく駆け降りる迫力満点のターンに、華やかに舞うエア。人見知りで内向的だった少女を虜にした。

「98年の長野オリンピックでモーグルを知って、小学3年生の時に学校の文集で『モーグルでオリンピックに出たい』と書いていた。まだ始めてもいないのに(笑)」

 5大会連続で五輪に出場した上村愛子さんに憧れて、小学6年生でモーグラーに。ジュニアのナショナルチームに選出された高校2年生からは、トップ選手が練習拠点にする福島の猪苗代町まで毎週末に片道5時間かけて通った。

 20歳でワールドカップ(W杯)に初参戦。新潟大学卒業後はホテルリステルに所属し、日本滞在時には半日勤務でホテル業もこなした。シーズン中の12月から3月は欧米を中心に各国を転戦。日本と海外を行き来し、実績を積み上げた。

「先輩たちは、公衆電話を使って日本と連絡をしていたみたいだけど、私たちの世代はスマホでテレビ電話ができたので、あまり距離を感じなかった。海外遠征はぎゅうぎゅうの車で移動するのが結構大変。でも楽しいの方が強かったです」

 24歳でソチ五輪に初出場。結果は予選敗退だった。憧れ続けた夢舞台は、記憶に残らないほど、あっという間に終わってしまった。

「楽しむ余裕もなくて、緊張しちゃった。練習から上手くいかないことがあって、修正しないといけなかったのに、コーチにも相談できずに遠慮してしまって。納得の滑りができなくてすごく悔しくて、(4年後の)平昌五輪で良い滑りをしてそこで引退したいと思っていた」

 しかし、その道は険しかった。

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