「胸が揺れてる」とSNSで揶揄された体操・杉原愛子 未来に願う女性のユニフォームの選択肢
「胸が揺れてる」と揶揄された過去「どうでもいいやって。それが私の体やから」
女性アスリートが競技に打ち込む熱い思いとは裏腹に、近年では報道の在り方や一部のファンによる性的画像が問題となり、「動きやすさ」と「性的視線」の間での模索が続いている。杉原自身、そういった嫌な思いをしたことはあるのだろうか。
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「体操選手のなかでは私は結構、胸が大きい方なので、『胸が揺れてる』とかSNSで書かれることがあって。写真が掲載されているのを見たこともあります。でも、正直もう慣れたというか、気にしてもしょうがないと思っています。別に何を言われようが、どうでもいいやって。
だって、それが私やし、それが私の体やから。そういう目線で見ている方はもう無視するしかないし。そこを評価されても、別に体操を評価されているわけじゃないから、どうでもいいやって。私が見てほしいのはそこじゃなくて、体操を見てほしいから。
それに脚を広げたジャンプの写真も、変な方向に使われることもあります。友達が教えてくれるんですけど、しょうがないって流しています。一瞬、嫌な感情は沸くんですけど、でも、こういう衣装だからそういうデメリットもあるだろうし、そこはもうしょうがないんです」
杉原自身は根っからの大阪人だ。「単細胞のポジティブ人間なので(笑)」と明るく笑い飛ばすが、体操が大好きで真剣に取り組んでいるからこそショックも大きかったはず。
それでも東京五輪でのドイツ代表を見て、初めて「ユニタード」が“アリ”だと知ったように、そして杉原自身がフィギュア仕様のレオタードを製作したように、もっとユニフォームの選択肢が広がることを望んでいる。
「これまで体操界には『レオタードはこれ』という固定観念があったと思っています。もちろん、私自身にもありました。それが東京五輪で破られた。ドイツ代表の選手たちがユニタードを着ていて、そういうのもアリやし、これからはそういう時代になっていくんだなあって感じました。
体操はレオタードも一つの作品として見せる競技だから、レオタードでも自分を表現できる。だから、私はオーダーメイドで作りましたが、それがすごく好評だったので、これを機にユニタードだったり、私のようなキラキラの衣装だったりが体操界全体に広まっていったらいいなと思います」