「ラーメンを食べてる場合か?」 WBC前の揶揄を覆した豪州代表、8強の裏に日本の支援
ニルソン監督「日本で素晴らしい時間を過ごすことができた」
当時はネット上に、クラブチームに敗れたことを揶揄する声、さらにSNSで選手たちが府中市内のラーメン店を訪れる様子が紹介されたことから、「ラーメンを食べている場合か?」といった趣旨の声も上がった。
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しかし、選手たちが日本の気候に慣れた上に、季節が進むにつれ、チーム状態も上昇していった。府中ではトレーニング施設を提供され、選手たちは野球教室を開催した。その後、宮崎に移動して仕上げの強化試合。もともと親日的なお国柄とあって日本のファンも増え、1次ラウンド準々決勝のスタンドでは豪州に肩入れする日本人のファンが目立った。府中市役所職員22人も応援。日本戦では敬意のある振る舞いでさらにファンを増やした。
ニルソン監督は「素晴らしい大会だった。東京だけでなく、府中、九州の街(宮崎)を含め、日本で素晴らしい時間を過ごすことができた」と語り、「アリガトーゴザイマシタ」と日本語で会見を締めた。爽やかに終戦を迎えた豪州。次回大会では、日本にとってもさらに手ごわい相手となって戻ってくるに違いない。
(宮脇 広久 / Hirohisa Miyawaki)