日本の準々決勝は「コショウ挽きVS口ひげ」 団結力の強い難敵イタリアとの共通点とは
中村が「頭入れておかないと」と警戒したポイントとは
イタリアの守備では、相手打者のデータを見ながら大胆なシフトを採用。ピアザ監督は「近代野球は私の現役時代よりも、データを活用する傾向が強い。私は2007年限りで現役を引退したが、今ではデータを反映させながらマネージメントしている。特に日本のような強豪と戦う時には、守備が大事になる。私たちのシフトが機能し、いい試合ができることを願っている」と語っている。
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B組1位通過を果たした侍ジャパンに対し、イタリアはA組2位。イタリア打線は4試合を通じてノーアーチ(侍ジャパンは4本塁打)に終わったが、その代わり、機動力と小技には注意が必要である。1次ラウンド初戦のキューバ戦では、2-2のまま延長タイブレークにもつれ込み、10回無死二塁で先頭打者の初球に三盗成功。中前適時打で勝ち越すと、勢いに乗ってこの回4点を取り、格上のキューバを破った。
中村は「相手の守備陣がシフトを敷いて三塁手がショートの定位置あたりにいると、セーフティバントを三塁線に転がしたりしていた。そういうこともあると頭入れておかないと」と警戒。「かと言って、小技ばかりを意識し過ぎると、打たれる。1球1球に集中しないといけませんね」と厄介な相手だ。
ピアザ監督は会見で「考えてみたら、私が日本に来たのは2000年のMLB日本開幕戦以来。そんなに長い時間が経っていたのかとびっくりしました。娘からフェイスクリームを買ってきてと頼まれている。監督としての仕事以外にも、いくつかやらなければならないことがあります……と言うのは、半分冗談ですが」と笑みを振りまいた。親日家の指揮官の人懐っこい笑顔に気持ちを緩めすぎると、足元をすくわれてしまうかもしれない。
(宮脇 広久 / Hirohisa Miyawaki)