WBC日本&韓国助っ人メジャーリーガーの明暗 韓国代表エドマンの不振に監督は「何も…」
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド・プールB(東京ドーム)で、韓国は2勝2敗でB組3位に終わり、3大会連続の1次ラウンド敗退となった。侍ジャパンで日系米国人のラーズ・ヌートバー外野手(カージナルス)が大活躍している一方で、韓国代表にも韓国系米国人のトミー・エドマン内野手(同)が選出されていたが、こちらは振るわず明暗を分ける結果となった。
「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 東京プール」1次ラウンド
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド・プールB(東京ドーム)で、韓国は2勝2敗でB組3位に終わり、3大会連続の1次ラウンド敗退となった。侍ジャパンで日系米国人のラーズ・ヌートバー外野手(カージナルス)が大活躍している一方で、韓国代表にも韓国系米国人のトミー・エドマン内野手(同)が選出されていたが、こちらは振るわず明暗を分ける結果となった。
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韓国は13日に1次ラウンド最終戦の中国戦に臨み、WBC史上最多記録を更新する1試合22得点で5回コールド勝ちを収めたが、時すでに遅し。エドマンはこの試合を欠場していた。イ・ガンチョル監督は「骨盤の左に少し違和感があるということで、大事を取ってスタメンから外した」と明かした。
エドマンは初戦のオーストラリア戦と翌日の日本戦に「1番・二塁」で出場するも、計8打数1安打1四球。12日のチェコ共和国戦では9番に降格し、3打数1安打。出場3試合で打率.182(11打数2安打)に終わった。イ監督は「結果が思わしくなかったことに関しては、何も申し上げることはないが、チームメートとは仲が良く、チームワークに全く問題はなかった」と評した。
エドマンは昨年、カージナルスで主に二塁手として華麗な守備を披露し、初めてゴールドグラブ賞を獲得。打っても153試合13本塁打57打点32盗塁、打率.265をマークした。2019年のメジャーデビュー以降、通算459試合のキャリアを誇り、21年デビューで通算166試合のヌートバーを実績で上回っている。
一方、エドマンより2歳下のヌートバーは昨年、108試合40打点4盗塁、打率.228にとどまったが、伸び盛りの勢いをそのまま侍ジャパンに持ち込み、1次ラウンドでは全4試合に「1番・中堅」で出場。打率.429(14打数6安打)、3打点2盗塁で、侍打線爆発の“導火線”となった。守備でも闘志あふれるダイビングキャッチを披露。侍ジャパンのチームメート全員がヌートバーの十八番のペッパーミル・パフォーマンスを真似るほど、一体感をもたらすムードメーカーにもなっていた。
16日の準々決勝で対戦するイタリアもそうだが、準決勝・決勝で現役メジャーリーガーやメジャー経験者の多いチームと対戦することになれば、現役バリバリのヌートバーの存在はなおさら重要で心強いものになる。
エドマンとヌートバーはカージナルスの同僚で、11日の日韓戦では二塁ベース上で会話を交わすシーンも見られた。また、WBC本戦初出場ながらB組で大健闘したチェコ共和国では、元メジャーリーガーのエリック・ソガード内野手がカリスマ的存在でチームを束ねていた。エドマンとヌートバーが明暗を分けた理由については検証が必要だろうが、今後の国際試合ではますます、米国以外のナショナルチームの出場資格を持つメジャーリーガーに注目が集まりそうだ。
(宮脇 広久 / Hirohisa Miyawaki)