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侍ジャパンが抱える「ショートと守護神」の不安 源田&栗林の故障はいかに凌ぐか?

松井は壮行試合で不安、大勢は大谷からアドバイス受ける

 このうち松井は中日との壮行試合で、1イニングを全うできず、2/3回2安打3四球4失点と炎上。滑りやすいWBC使用球への適応に不安を残した。10日の韓国戦でも、13-4と大量リードした8回に登板し3者凡退で終えたが、ボールが先行し、打者3人に23球を要したのはいかにも多かった。

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 残る大勢は、1次ラウンド最終戦のオーストラリア戦で初登板。先頭打者にヒットを許したものの、投ゴロ併殺と見逃し三振で、3人で片づけた。変則的な腕の位置から、ストレートは最速155キロを計測。外国人選手にとっても、初見ではとりわけ打ちにくいタイプと言えそうだ。

 昨年はルーキーイヤーにして37セーブを挙げ、新人王に輝いた。他の投手が今大会から使用可能になった日本製のロージンバッグを喜んで使っているのに対し、大勢は米国製で粘り気があり、粉があまり舞わないメジャー仕様のロージンが合うと言う。

 また、昨年は被本塁打7本中6本を左打者に打たれたのだが、大谷翔平投手(エンゼルス)に「左バッターに打たれることが多いのですが、どうしたらいいですか?」と相談。プレート(投手板)の立ち位置などについて貴重なアドバイスを得たが、「今のところはまだ封印しています」と笑う。準々決勝以降で左打者を苦にしない、新しい大勢が見られるのかもしれない。

 もともと、侍ジャパンの厚澤和幸ブルペン担当コーチは2月の宮崎キャンプ中から、「(クローザーを)決めずに調子のいい選手で回していくイメージを持っています」と語っていた。1次ラウンドでは4試合とも一方的な展開で圧勝したが、準々決勝以降、僅差で9回を迎えた時、抑えとしてマウンドに上がるのは大勢なのか、それとも先発要員や中継ぎ要員から調子のいい投手が抜擢されるのか。勝利の瞬間、最後のアウトを取る投手は誰か、それが問題だ。

(宮脇 広久 / Hirohisa Miyawaki)

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