初心者ランナー、なぜふくらはぎがパンパンに? 走り方を改善する2つの“股関節トレ”を指南
初心者ランナーに多い、ふくらはぎがパンパンに張ってしまう「ちょこちょこ走り」。その原因は股関節の使い方にあるという。そこで、多くのアスリートのトレーニングを担当するフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏が、より快適に、かつケガをしないで走るためのトレーニングをアドバイス。ダイエット目的の人も、大会出場を狙う人も必読!

股関節の可動域が狭い人の「ちょこちょこ走り」が張りの原因
初心者ランナーに多い、ふくらはぎがパンパンに張ってしまう「ちょこちょこ走り」。その原因は股関節の使い方にあるという。そこで、多くのアスリートのトレーニングを担当するフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏が、より快適に、かつケガをしないで走るためのトレーニングをアドバイス。ダイエット目的の人も、大会出場を狙う人も必読!
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都内でも指折りのランニングスポットといえば皇居。私もたまに走りに行きますが、仕事柄、ついランナーたちのフォームに注目してしまいます。
そこでよく目にするのが、ふくらはぎがパンパンに張っているランナーたち。彼らのフォームは、股関節の可動域が狭く、膝より下を使って走るのが特徴です。
走り慣れていない人や、下半身の筋肉量が少ない人、持久力の低い人などは、どうしても膝の下を使って走るほうが楽に感じます。というのも、股関節を大きく使う走りは、下半身の大きな筋肉も動かさなければならず、エネルギーの消費量も多い。そのため、体はラクをしようと、無意識のうちに歩幅(ストライド)を狭くし、膝の下を使ってちょこちょこと走る「省エネフォーム」になってしまうのでしょう。
しかし、股関節がうまく動かないと、走りのパフォーマンスは低下します。ここでいう「うまく動かない」とは、普段の生活では問題がなくても、走る時に機能的に使えていない状態です。
股関節をうまく使った走りでは、大殿筋や大腿四頭筋、ハムストリングスなど下半身の大きな筋肉を使いながら、グングン前に進みます。対して膝下を使って走る場合、下半身の大きな筋肉が使えず、代わりにサイズの小さなふくらはぎの筋肉をフルに使って走る。すると、スピードがうまく上がらないうえ、ふくらはぎに大きな負荷がかかり、パンパンに肥大してしまうのです。
また、ジャンプして着地したり、足を前に出して踏み込んだりする時、足には体重の何倍もの衝撃がかかります。この衝撃は足関節から膝関節、そして股関節へと伝わっていきますが、この時の股関節は上半身の重みにも耐えています。
股関節をうまく使えると、上下からかかる負荷を柔らかく吸収。骨盤がグッと安定します。すると、体があまりブレないので、次の動作にスムーズに移ることができる。その結果、スポーツのパフォーマンスもアップします。
ランの場合、股関節がうまく使えるか使えないかの影響は、脚のストライドを広くしようとするタイミングで出やすい。もしも「ここでスピードを上げよう」と思った時に股関節がうまく動かなかったり、痛みや違和感があったりすると、それだけで持てる力の6~7割程度しか出せなくなってしまうのです。
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