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ストレッチでも痩せられる? 運動苦手な人が理解すべき「ボディメイク」の原理

「THE ANSWER」の連載「骨格筋評論家・バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』」。現役ボディビルダーであり、「バズーカ岡田」の異名でメディアでも活躍する岡田隆氏(日体大准教授)が日本の男女の“ボディメイクの悩み”に熱くお答えする。31限目のお題は「ストレッチの効果」について。

ストレッチでも痩せられる?【写真:写真AC】
ストレッチでも痩せられる?【写真:写真AC】

連載「骨格筋評論家・バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』31限目」

「THE ANSWER」の連載「骨格筋評論家・バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』」。現役ボディビルダーであり、「バズーカ岡田」の異名でメディアでも活躍する岡田隆氏(日体大准教授)が日本の男女の“ボディメイクの悩み”に熱くお答えする。31限目のお題は「ストレッチの効果」について。

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 Q.痩せたいけれど、運動は苦手です。ストレッチでも痩せられますか?

 最初にお話ししておきたいのは、痩せるためには運動だけでなく、食事のコントロールも必須であるという点です。食事が体に与えるインパクトは非常に大きい。例えば高炭水化物+高脂肪の食事を避けて、高タンパク低脂肪の食事を心掛けるなど、1日のエネルギー収支を考え、適した量や内容成分のバランスに整えましょう。

 さて、静的ストレッチでも、やればエネルギーをまったく消費しないわけではないので、痩せられる可能性はゼロではありません。運動習慣がまったくない人であれば静的ストレッチをしっかり行うだけでも、体が温まってきたり、息が上がってきたりもします。ただし、消費されるエネルギー量は微々たるもの。また、数回行うと体もストレッチの刺激に慣れてしまうので、結果を出し続けるのは厳しいですね。

 ただ、ダイエットのスタート時点で柔軟性を上げることは、ボディメイクの第一歩としては正解です。筋肉はよく伸ばし、よく縮めることで、刺激できる筋肉の範囲も量も増えます。例えばスクワット。浅く腰を沈めるのと、しっかり腰を沈めるとでは、後者の方が下半身全体の筋肉をより強く刺激できます。ストレッチで関節の可動域が広ければ、動ける幅も広くなり、効果的に筋肉を刺激する動作が可能になるのです。

 また、ストレッチを行うと、筋肉だけでなく血管の伸展性も増します。しなやかな血管を保てば血液循環もよくなり、結果、体脂肪の分解につながります。そういう意味でも、運動不足の人や体の硬い人がストレッチを行うことは、ボディメイクをすすめる上ですごく大事です。

 運動が苦手であれば、静的ストレッチから始めて、まずは動きやすい体に整える。動けるようになったら、有酸素運動の要素もある動的ストレッチを加え、次は自分の体重を支えられるだけの筋肉がつけられるヨガやピラティスのような運動へと切り替えていく。最初から筋トレをするよりも時間はかかりますが(筋トレを継続すれば柔軟性も自然に上がっていきます)、段階を踏んで強度を上げていく方法は、運動がキツすぎるという理由でドロップアウトするのを防ぐ上でも大アリです。

 痩せるか痩せないか? だけでは、以上で話が終わってしまうので、ボディメイクの際、どのようにストレッチを取り入れたらよいかにも触れていきましょう。

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岡田 隆

1980年、愛知県生まれ。日体大准教授、柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。16年リオデジャネイロ五輪では、柔道7階級のメダル制覇に貢献。大学で教鞭を執りつつ、骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌などメディアでも活躍。トレーニング科学からボディメーク、健康、ダイエットなど幅広いテーマで情報を発信する。また、現役ボディビルダーでもあり、2016年に日本社会人ボディビル選手権大会で優勝。「つけたいところに最速で筋肉をつける技術」「HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング」(ともにサンマーク出版)他、著書多数。バズーカ岡田公式サイトhttps://bazooka-okada.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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