運動は「将来の健康への先行投資」 糖尿病対策に「ウォーキング」が向くワケ
日々の生活に「食後に動く」行動を組み込むとよし
さらに階段や坂道を使えば、平地を歩く時以上にエネルギー消費量がアップします。どうすれば下半身をダイナミックに使えるかを考えながら、ウォーキングコースに歩道橋や坂道を組み込むといいでしょう。
ウォーキングは時間にすると1回、30分~1時間程度、続けて歩くと効果的。血糖値は食事のたびに上がるので、食後30~60分ぐらいを目安にスタートするとなおよし、です。例えば朝食後も駅まで歩いて出勤するなど、日々の生活に「食後に動く」という行動を組み込んでしまいましょう。もちろん、忙しい方はタイミングにはあまりこだわらず、歩ける時は積極的に歩く生活を心掛けてください。
また、食事のたびにウォーキングに出かけるのは難しいので、その場で出来る下半身の筋トレも加えるとよい。回数はスクワット、フロントランジ、ヒップリフトを20回×2~3セット。スクワットやフロントランジなど、立ったままできるものであれば、会社でもできます。ウォーキング前のウォーミングアップとして、組み込んでしまうのも手です。
「運動は面倒だなぁ」と思う方が非常に多いのですが、習慣にすると食事だけで血糖値のコントロールをするよりも、ずっと楽です。糖尿病や糖尿病予備軍の人に限らず、現在健康体の人たちも、運動は将来の健康への先行投資と考え、血管に良い生活を心掛けましょう。
※紹介している運動は糖尿病予備群または、運動の許可を得ている合併症のない2型糖尿病の方向きです。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)