筋トレとストレッチはどっちが効果的? 運動不足の人がやる運動の「大正解」は…
優先順位で考えると「両方やる」か「筋トレ」が正解。しかし、実際は…
さて、筋肉不足による病気のリスクの軽減や不調の解消には、筋トレをして筋肉量を増やすのが根本的な改善策です。しかし、そもそも運動嫌いだったり、運動習慣がないから、筋肉不足になっている。そこで「筋トレをしましょう!」といってもハードルが高く、数回はできるかもしれませんが、継続するのは至難の業なのです。
冒頭に戻りますが、「運動をするならば筋トレか? ストレッチか?」と聞かれれば、優先順位で考えると「両方やる」か「筋トレ」が正解。しかし、実際は「どちらが正解か」ではなく、今の自分の体に合っている方を選ぶのが大正解です。
例えば、昔よりも大分、体重がオーバーしていたら、いきなり筋トレをやれば関節を痛める可能性が高くなります。また、30代後半以降になると、いよいよ「膝が痛い」「腰が痛い」というつらい症状を日常的に抱えるように。「正直、筋トレはしんどい」と思う人も多いでしょうし、階段を上るだけで息が上がる、休日は1歩も外を出たくないほど疲れがたまっていれば、運動する気になれないのも当然です。
ストレッチでは筋力アップは望めませんが、まずは欲張らず、動ける体を作るところから始めることは、決して“回り道”ではありません。体の硬さがほぐれ、コリや痛みが軽くなれば、「ちょっと歩いてみようかな」「階段を使ってみようかな」という気持ちにつながります。頑張りすぎて挫折するより、できることを続けた方が間違いなく効果がある。「体が柔らかくなって動きやすくなった」「痛みが軽くなった」「元気が出てきた」という状態になったら、ぜひ、次のステップ、「筋トレ」にチャレンジしてください。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)