夏に落ちる食欲 体作りに必要なタンパク質はどう摂る? 暑さに関係ないお手軽食材
タンパク質は見た目の若々しさ、健康的な体の維持にも絶対欠かせない
肉ならば、脂質の少ない鶏肉は食欲のない時も比較的食べやすい。なかでも、ゆでた鶏むね肉は便利。割いてそうめんや冷や麦の上にのせたり、チーズと一緒に食パンにのせて焼いたりしてもいい。夏野菜のきゅうりと一緒に、ごま油や酢であえてもさっぱりと食べられます。「暑いから火を使って料理をしたくない」という日は、市販のサラダチキンを野菜サラダにのせて食べてもいいでしょう。
そのほか、ヨーグルトやチーズも食事やおやつに、手軽に加えられるタンパク源です。豆腐も良いですが、大豆製品はアミノ酸スコア100ではないので、メインではなく汁物や副菜で加えると良い食品。やはり、1品は動物性のタンパク源を食べる方が、効率がいいでしょう。
私も結構、卵や牛乳に頼っています。卵は安価で保存もきくし、ゆで卵にすれば、仕事が忙しく、食べる時間をゆっくり取れないときでも食べやすい。肉や魚が足りない日は、1日2個ぐらいは食べています。最近、気に入っているのは煮卵。好きな固さにゆでたら、ファスナー付きの保存袋で、めんつゆに一晩つけ置けば完成。半熟に茹でて、ご飯やトーストのトッピングにすると、黄身がトロリとしておいしい。もちろん、麺類のトッピングにもピッタリです。
食べやすい物だけ何となく食べ続けていたら、せっかくつけてきた筋肉も落ちてしまいます。タンパク質は筋肉だけでなく、皮ふ、髪、爪、骨、内臓、そしてホルモンなどの材料にもなります。ただでさえ筋肉が落ちやすくなる30代以降は、引き締まった体作りだけでなく、見た目の若々しさや健康的な体を維持するためにも、絶対に欠かせません。「食欲が落ちたおかげで、体重も落ちたよ!」などと、喜んでいる場合ではありませんよ!
(※)アミノ酸スコアとは食品に含まれるタンパク質と必須アミノ酸を数値で表した指標。アミノ酸スコア100の食材は、体内でのタンパク質合成に欠かせない9種類の必須アミノ酸をバランスよく含んでいる。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)