「あなたは家族に勇気をくれた」 日本人から競技会場でもらった手紙に米パラ選手感激
東京パラリンピックに出場している米国の選手が、日本人スタッフから競技場で受け取った心温まる手紙をツイッターに公開している。同じ障害を持つ子供とその家族が、自分の存在によって支えられていたという内容。「価値のあるものだ」と感激した様子を伝えている。
金メダル獲得のグリュー、競技前に受け取った手紙をSNSに公開
東京パラリンピックに出場している米国の選手が、日本人スタッフから競技場で受け取った心温まる手紙をツイッターに公開している。同じ障害を持つ子供とその家族が、自分の存在によって支えられていたという内容。「価値のあるものだ」と感激した様子を伝えている。
手紙を受け取ったのは、陸上・男子走高跳(T63)のサム・グリュー(米国)。自身のツイッターで実際の写真を公開している。送り主は、選手と同じ障害の子を持つ日本人スタッフのようだ。手紙には5つの輪と「TOKYO 2020」の文字がプリントされ、英語でこのように書かれている。
「私は13歳の息子の父親でもあります。私の息子は10歳の時に右膝の骨肉腫を患い、手術を受けました。手術についての詳細は知っていましたが、日本では術後どうなっていくかの情報が少なく、私はとても心配でした。そんな中で走高跳の世界王者であるあなたをSNSで知りました。あなたは私たち家族に大きな勇気を与えてくれました。本当に感謝しています」
息子と同じ骨肉腫を患い、手術を経て競技で活躍しているグリューの姿が、手紙の送り主たちにとっては大きな励みになっていたという。グリューの試合はチケットも購入していたが、新型コロナウイルスの影響もあって会場には行けないことも記されているが「息子はテレビで見ています。みんなで応援しています。グッドラック!」と締めくくられている。
グリューは投稿文面に「私がトラックに到着した直後に、ある日本人男性がこのメモを渡してくれた。勝ったとしても負けたとしてもこれが全てである。価値のあるものだ」と記載。海外ファンからも「素晴らしい手紙だ」「愛するべきもの」「なんて素敵なメッセージ」「美しい瞬間だね」「優しくてやる気の出るものだね」「鳥肌が立つ」「涙が出てくる」「本当にラブリー」などと反響が寄せられている。
グリューは31日、この手紙を公開した後に行われた男子走高跳で見事に金メダルを獲得。応援してくれた日本の家族へ雄姿を見せた。
(THE ANSWER編集部)