銀メダルの空手・清水希容「勝ちたかった…悔しい」 世界1位に屈し涙「申しわけない」
東京五輪は5日、今大会から採用された空手・女子形の決勝が行われた。世界ランキング2位の清水希容(ミキハウス)は27.88点。28.06点を獲得した同1位サンドラ・サンチェス(スペイン)に敗れ、銀メダルとなった。決勝後のテレビインタビューでは「勝ちたかったんですけど……悔しいです」と涙を見せた。
東京五輪空手・女子形
東京五輪は5日、今大会から採用された空手・女子形の決勝が行われた。世界ランキング2位の清水希容(ミキハウス)は27.88点。28.06点を獲得した同1位サンドラ・サンチェス(スペイン)に敗れ、銀メダルとなった。決勝後のテレビインタビューでは「勝ちたかったんですけど……悔しいです」と涙を見せた。
先に登場したのはサンチェス。スピード、パワーともに優れた動きで、世界女王の貫禄の演武を見せつけた。後から登場した清水は一礼し、力強い声を出して演武をスタート。静かな会場に速度を感じさせる音を響かせながらやり切り、会場から拍手を浴びた。判定の結果、清水はサンチェスに及ばず。試合後の両者は握手して、健闘を称え合った。
決勝を終えた清水は「予選よりリズムや練習したところで、少し焦ってしまった。足場がふわついてしまったところがある。もう少し予選のような形で気持ちが出せればよかった。たくさんの人が応援してくれていたのに、勝てなかったのは申しわけない気持ち」と振り返った。また「ここまで来るのに凄く……凄くしんどかったので、ここで勝ちたかったんですけど……悔しいです」と感極まった様子で話した。
金メダルを狙った今大会。これまでの直接対決ではサンチェスに3勝6敗と負け越していたが、勝ちきれなかった。「この舞台にまずは立たせてもらったこと、五輪自体開催できるかわからない中で開催してもらったこと。感謝していますし、こんな経験はもうできない。貴重な経験をさせてもらったと思う」「優勝すること、5年間ずっとその思いでやってきた。悔しい気持ちはありますが、支えてきてくださった人たちに感謝したい」と語った。
27歳の清水は、20歳の時に2013年の全日本選手権で史上最年少優勝を達成。14、16年の世界選手権を連覇し、14、18年のアジア選手権でも優勝している。18年の世界選手権はサンチェスに敗れ銀メダル。全日本選手権は19年まで7連覇しており、20年12月の同大会は準優勝だった。
空手は今大会で初めて実施。形と組手の2種目があり、形は相手と直接対決せず、仮想の敵を倒すことが目的。世界空手連盟(WKF)の認定する形リスト(約100種類)から1つを選択して演武を行う。選択した形は一つの大会で一度ずつしか使えない。技の正確性、力強さ、表現力、スピード、リズム、バランス、極めなどを採点方式で競う。
(THE ANSWER編集部)