ラグビーW杯フランス大会

　ラグビーワールドカップ（W杯）フランス大会は8日、1次リーグのプールD最終戦（ナント）が行われ、世界ランク12位の日本代表が同9位アルゼンチンとの死闘の末、27-39で敗れた。2大会連続の決勝トーナメント（T）進出はならず。アルゼンチンとの対戦成績は通算1勝6敗、1998年以来25年ぶりの勝利と、海外開催初のW杯8強入りの夢は潰えた。アルゼンチンのマイケル・チェイカ・ヘッド コーチ（HC）と主将のHOフリアン・モントジャは会見で勝利を振り返った。

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　開始1分、アルゼンチンのCTBチョコバレスがトライ。ボフェリのCVも決まり、日本はいきなり7点を先制された。しかし、同16分にLOファカタバが左サイドで前方に蹴り出したボールを自ら拾い、そのままトライを決めた。SO松田力也のゴールで7-7。同28分、ハイボールをアルゼンチンが奪い、日本防御を切り裂いて最後はWTBカレーラスがトライを決めた。

　7-12との同35分にもPGで3点追加。日本は7-15からWTBフィフィタが左サイドを突破し、最後はSH齋藤直人がトライを決めた。松田のゴールを含め、14-15と1点差で後半へ。しかし、後半6分、カレーラスにこの日2本目のトライを許す。14-22の同12分、松田がPGを決め、同16分にはFBレメキのドロップゴールで20-22と2点差に迫った。

　しかし、アルゼンチンはボフェリが同18分にトライ、自らCVも決めて9点差。日本は逆転へ、松島に代わったナイカブラが20-29の同25分にトライを決めた。「ニッポン」コールも沸き上がったが、アルゼンチンはその3分後にカレーラスが反撃ムードを消し去るトライ。ハットトリックで日本を突き放し、その後も追加点を加えてアルゼンチンが勝利した。

　会見の主な一問一答は以下の通り。

▽チェイカHC
――試合を振り返って。

「サモア戦はやはり全体的にコントロールできた。今回はなかなかできなかった。例えばキックでリズムで段階を踏めなかった。今回は横に動かせたのはよかった。ただ、プレーをしていてもミスは出る。それは反省しないといけない」

――次の試合への改善点。

「準備が必要。集中力も高めないといけない。今の試合はプレッシャーがあって、今は反省をしているところ。みんなを楽しませたい気持ちはある。それは余計なプレッシャーかもしれない。勝ったことはいいことだが、次へのステップを考えないといけない」

――コーチとして8強に進んだことについて。

「もちろん8強入りはいいこと。ただ、もっと先に行かないといけない。もっと先、もっと先だ。決勝まで行きたい。もちろん嬉しいし、ファンのサポートは凄かった。勝ったけど、今もリラックスできているわけではない。それは当たり前だ」

――マテーラが負傷した。

「マテーラは太もものところを負傷した。明日、明後日様子を見るけど、あまりよくないと思う。」

――次のウェールズ戦へ。

「毎回タフな試合。同じ試合はないけど、相手も、状況も違う。自分たちの準備をメインに集中といけない。オープンな試合にするか、これから準備を始める。戦略はもちろん立ててある。今日は集中したと思う。オーストラリア戦も見たけど、熱いスタイルがある。いいプレーをしていた。今はベースキャンプに戻って、フィジカルの調整をしてこれから試合について考えたい。またアルゼンチンファンはサポートしてくれるだろう」

――スクラムの練習はしてきたが、成長について。

「スクラムは本来の出来だった。日本は全体的にとてもいい戦略をしたと思う。スクラムの戦略を変えたけど、選手はなかなか対応できなかった。でも、日本の戦略がまた変わってペナルティーを取られた。戦略としては日本の方がよくできたと思う」

▽モントジャ
――試合を振り返って。

「もちろん嬉しい。最後まで頑張って強さを示した。日本も凄く強かった。拍手をしたい。ただ、プレッシャーも出た。もっと点数を挙げられたとも思う。反省するところもある。1週間後はもっとよくなると思う。次の試合でも勝ちたい。そこから次へ、次へ行く」

――今後へ。

「イングランドに負けたことで次の試合は我々は最終戦だと思って頑張ってきた。たくさん練習もしたい。決勝まで7試合したい。私たちにはミスもあった。今日はその教訓を得て次に進みたい」