日本が薄氷ラスト3分でサモア猛攻を止め切れた要因 DFコーチ納得「全員がハードワークした」
ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会は28日(日本時間29日)、プールD第3戦で世界ランク13位の日本が28-22で同12位サモアを下した。勝ち点4獲得で2勝1敗とし、イングランドに次ぐ組2位に。2大会連続の決勝トーナメント(T)進出へ王手をかけた。激闘から一夜明けた29日、ジョン・ミッチェル・ディフェンスコーチがリモート会見に応じ、試合を振り返った。
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ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会は28日(日本時間29日)、プールD第3戦で世界ランク13位の日本が28-22で同12位サモアを下した。勝ち点4獲得で2勝1敗とし、イングランドに次ぐ組2位に。2大会連続の決勝トーナメント(T)進出へ王手をかけた。激闘から一夜明けた29日、ジョン・ミッチェル・ディフェンスコーチがリモート会見に応じ、試合を振り返った。
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日本は前半から速いパス回しを生かし、FLピーター・ラブスカフニ、FLリーチ・マイケルがトライを獲得。17-8で前半を折り返すと、後半も日本は屈強なサモアをモールで押し込み、姫野が大会初トライを決めた。相手のレッドカードで数的優位となり、後半16分の時点で25-8。しかし、終盤はサモアの猛攻を受け、28-22まで迫られた。
互いに声をかけ、気合を入れる「侍タイム」でチームを鼓舞。終盤3分ほどはサモアの攻撃にタックルを浴びせてしのぎ切り、決勝T進出を手繰り寄せた。10月8日の次戦で同9位アルゼンチンに勝てば、2019年日本大会に続く8強入り。ミッチェル・ディフェンスコーチは一夜明け、課題を挙げながら最終盤のディフェンスに納得感を示した。
――ディフェンスの課題と収穫を振り返って。
「夜遅く帰ってきたのでまだ試合をしっかり見ていないが、気づいたことはいくつかある。まずはラック周りの近場でアタックをされて進まれた。簡単に直せる部分。試合全体として大半がよかったと思う」
――終盤はタックルの連続で相手を食い止めた。コーチの印象は。
「全体的に自分たちとしてはディフェンスでアグレッシブに行けた。最後のトライまではラック周りを攻められて抜かれた部分がある。相手も体が大きいので、選手のタックルが弾かれた。ただ、相手のパスに対して内側を埋められたのはよかった。全員がハードワークをして、互いが内側からしっかりディフェンスをできたと思う。
前半終了前には相手のオフロードが始まった。そこはハーフタイムで話して2人目のタックルがロックをしっかりしに行くことを話しました」
――選手がキーになる時間帯を「侍タイム」と名付けていた。
「この侍タイムは選手で話をして決めた言葉。凄くチームとしてうまくいっていると思う。イングランド戦で拮抗した時間帯があって、そこで自分たちのクオリティーを上げて侍のようになる。そこでみんなで一緒にプレーをするという意味合いがある。凄くうまくいっていると思う」
――イングランド戦まで両軍最多タックルのジャック・コーネルセン、ピーター・ラブスカフニのパフォーマンスについて。
「高いものを持っていて、それを連続してできるのが素晴らしい。2つ目としては凄くスマート。役割を明確にしている。3つ目は彼らは試合を予測できている。メインでタックルする選手ではないけど、回数は多い。その中でミスが少ないと思う」
――アルゼンチンの印象は。
「キックチェイスのゲームを前面に出してくる。非常に質の高いチームですし、モールからもたくさんのバリエーションがある。モール周り、インサイド、アウトサイトを狙ってくるので、ラインアウトからバックスの間のチャンネルを狙ってくる。私たちが『砦』と呼んでいる部分。ここまでバックスは目立っていないけど、若いバックスがたくさんいるので、ダイレクトで12、13番を効果的に使ってラインアウトをしてくると見ています」
(THE ANSWER編集部)