自力突破消滅の可能性もあるラグビー日本 攻撃の鍵・SH齋藤直人が強調「大事な試合だが、重圧にならない」
ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会に出場している世界ランク13位の日本代表は27日、試合会場でSH齋藤直人らが前日会見を行った。28日午後9時(日本時間29日午前4時)の1次リーグ第3戦で同12位のサモアと激突。ともに1勝1敗で迎える負けられない一戦へ、心境などを明かした。
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ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会に出場している世界ランク13位の日本代表は27日、試合会場でSH齋藤直人らが前日会見を行った。28日午後9時(日本時間29日午前4時)の1次リーグ第3戦で同12位のサモアと激突。ともに1勝1敗で迎える負けられない一戦へ、心境などを明かした。
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齋藤はここまで2戦ともSH流大に代わって後半途中から出場。サモア戦も流が先発し、自身には攻撃の起点として途中出場でのテンポアップが期待される。サモアについて「一つはフィジカルを前面に出して戦ってくるチーム」と印象を明かした上で、「そこに対してゲームコントロールをしてどれだけプレッシャーを軽減できるか。チャンスを見極めて逃さずアタックできるか」と鍵を語った。
7月のテストマッチは22-24で敗戦。終盤の追い上げで2点差と迫ったが、相手もベスト布陣を封印してきた。齋藤は今大会を通じて上がってきた攻撃の精度に手応えを感じており、「練習を重ねる中で(チャンスの)見極めはだいぶ良くなっている。ここ2試合でキックが増えて、イーブンボールを獲得した時が大きい。そこで全員がスイッチを入れてアタックを切り替えることができている」と振り返った。
日本は第1戦でチリに快勝したが、第2戦で強豪イングランドに12-34で敗戦。残るサモア、世界ランク9位のアルゼンチンに勝てば2大会連続の8強入りになる。しかし、サモアに敗れれば自力突破の可能性が消滅。アルゼンチンとの最終戦(10月8日)での勝利が絶対条件となり、他国の勝ち点に委ねられる。
1勝1敗で3戦目を迎えることは大会前から想定されていたことだが、自力突破が消滅する可能性のある大事な一戦。齋藤は厳しい状況を理解しつつ、時折笑みを浮かべながらネガティブな重圧はないことを強調した。
「チリ戦の前からW杯はこれまでのテストマッチと全然違うと感じています。言葉で説明するのは難しいけど、違うなと感じました。ここを落としたら突破は難しいとチーム全員が認識している。それがプレッシャーになるとかはないです。選手はコーチが提示したプランを遂行するだけだと思う」
先輩の流とはプレー面でアドバイスをもらう一方、プライベートでも一緒に過ごすことの多い間柄。「まずはライバルという位置づけですが、グラウンドから離れると面倒見のいい先輩です」と笑う。チームの雰囲気もよさそうだ。
「コミュニケーションは特に問題なく仲良くやっています。プレッシャーのかかる試合では、この試合は本当に大事だと全員認識しているけど、それがプレッシャーになるとは感じていない。目の前の一戦でプランを信じてやり切る気持ち。状況を見ながら自分に何を求められているのか、入る前に明確にしたい。自分の強みはテンポ。それを出して楽しみたい」
ラグビーを統括する「ワールドラグビー(WR)」の規約変更により、ニュージーランドなど強豪国で代表を経験した選手がルーツを持つ他国でのプレーが可能に。サモアは元オーストラリア代表のSOクリスチャン・リアリーファノなど実力者が代表入りした。過去2度のW杯で日本が快勝した相手だが、厳しい戦いが予想される中、26歳の齋藤は勝利だけを見ていた。
(THE ANSWER編集部)