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ラグビーW杯の審判が腕時計をしない理由は「ボイコット」 海外報道「メーカーとの不和が原因」

ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会で、選手たちのプレーをジャッジする審判が「W杯史上初めて」プレー時間を計測するための腕時計を着用しないで試合に臨んでいるという。この理由としてニュージーランドメディアは「スポンサー紛争のため」と報道。審判たちが着用を「ボイコット」していることを伝えている。

ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会【写真:ロイター】
ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会【写真:ロイター】

審判団の着用品から消えたものとは

 ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会で、選手たちのプレーをジャッジする審判が「W杯史上初めて」プレー時間を計測するための腕時計を着用しないで試合に臨んでいるという。この理由としてニュージーランドメディアは「スポンサー紛争のため」と報道。審判たちが着用を「ボイコット」していることを伝えている。

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 手首にあるべきものがなかった。8日(日本時間9日)のフランス―ニュージーランド戦で開幕した今大会。開幕節の審判は腕時計をしていなかった。ニュージーランドメディア「Stuff」は「タイムアウト! ラグビーW杯2023の審判は、スポンサー紛争のために腕時計を着用しない」との見出しで記事を掲載。「時間を管理する者として明記されている審判が、試合でどれだけの時間が経ったか知るためにTMO(テレビマッチオフィシャル)や、観客と同じようにスタジアムの時計、サイレンに頼らざるを得ない状況になっている」と報じている。

 選手のプレーに対する適切なジャッジはもちろん、試合時間を管理するのは審判の大事な役割。それを“放棄”するかのような行動は衝撃的だが、同メディアは「それは彼らとスイスの時計メーカーTudor(チューダー)間の不和が原因だ」としている。

 記事では「2017年に、ロレックスの姉妹会社であるチューダーはワールドラグビーと7年契約を結び、19年と23年の男子W杯、21年女子W杯(22年に開催)、18年と22年のセブンスW杯、毎年行われるU-20世界大会の公式タイムキーパーブランドになった」と関係を紹介。「しかし、今年パートナーシップはかなりの困難を抱えている」「チューダーが引き続きスポンサーを務めている一方、彼らはこれまで慣習となっていた審判への腕時計提供を今年はしないことを決断した」と記し、こう続けている。

「これは現在は引退している2019年W杯の審判の1人が日本で行われた大会後に時計を売ったことにチューダーが極めて感服していないことが原因だ」

 同メディアの取材では、審判団は時計を売ることを許されていないと一度も聞かされておらず、チューダーの今回の決断を先週知らされた際に、大きな困惑が広がったという。そうした経緯もあり「(自前の)チューダーの時計か、直接の競合と見なされないGamin(ガーミン)の時計を着用しなければならないとチューダーから言われた審判たちは、団体として大会期間中、時計を完全にボイコットすることに決めた」との判断に至ったようだ。

 その中で同メディアは「信頼できる情報筋」の話として「スポンサーは怒っている、そしてそれは少しケチだ……ただただ哀れだ」というコメントを紹介。「W杯史上初めて、試合の公式タイムキーパーたちが腕時計を着用しない。これは世界最大の試合であり、そこで審判たちはタイムキープをしないんだ」として、今回の異常事態を嘆いている。

(THE ANSWER編集部)

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