ラグビーW杯

　ラグビーワールドカップ（W杯）フランス大会は10日、プールDが行われ、10大会連続10回目の出場となった世界ランク14位・日本が同22位チリに42-12で快勝発進した。計6トライでボーナスポイントを含めた勝ち点5を獲得。次戦17日（同18日）に同8位のイングランドと対戦するが、英メディアは日本の快勝にも「イングランドHCに眠れない夜を与えることはない」と余裕を見せている。

【注目】一度だけの人生、好きなだけスポーツを　スポーツを楽しむすべての女性を応援するメディア「W-ANS ACADEMY（ワンス・アカデミー）」はこちら

　英紙「テレグラフ」は「日本は早い段階で追いかける展開になっても慌てる様子はなく、チリよりも知的だった」と称賛。「トゥールーズの33℃の暑さで、マイケルリーチ、リョウタ・ナカムラ、ワーナー・ディアンズによる3つのトライで加速する日本を相手に、粘り強い守備を見せていたチリにも勢いに陰りが見えてきた」と逆転劇を伝えた。

　しかし、6トライを奪ったものの、格下のチリが相手だったこともあり、「最終スコアはジェイミー・ジョセフのチームをいくらかマシに見せている。この証拠により、来週ニースでのイングランドとの第2戦を前に、スティーブ・ボーズウィックに眠れない夜を与えることはないだろう」と指摘。母国ヘッドコーチを悩ませるほどではないと報じた。

　同紙以外にも、英公共放送「BBC」では「ワンサイドなスコアに騙されてはいけない。チリは今日、自分たちがラグビーのエリートなレベルに属していることを証明した」「日本のことをどう判断すればいいか知るのは難しい」と懐疑的。英紙「ガーディアン」は「このスコアは全容をしっかり伝えてはいない」「日本が素晴らしかったというわけではなく、チリはW杯デビューでこれよりももっと報われて良かった」と指摘していた。

　前回準優勝のイングランドは9日（日本時間10日）の初戦でアルゼンチンに27-10の完勝。選手の退場により、開始3分から14人での戦いを強いられたが、キック攻勢で2003年以来5大会ぶり2度目の優勝へ強さを見せていた。