宮里、森本、細田の大卒新人3人が前線でスタメン出場

　ラグビーのトップリーグ（TL）第4節は1日、16位で最下位に沈む三菱重工相模原と3位の東芝戦がニッパツ三ツ沢球技場で行われ、東芝が45-26で開幕4連勝を飾った。12年ぶりに昇格した三菱重工相模原は開幕4連敗となったが、HO宮里侑樹、PR森本潤、PR細田隼都の“新人トリオ”がフロントローで揃って初めてスタメン出場。宮里が初トライを決めるなど奮闘した。

　将来を担う男たちが躍動した。東芝を相手に、三菱重工相模原は大卒新人のHO宮里、PR森本、PR細田がフロントローでスタメン出場。トリオが最前線で体を張り、強豪と渡り合った。

　なかでも見せ場を作ったのが、HO宮里だ。前半30分、フッカーとは思えない華麗なステップを披露。タックルをかわして約20メートルを突破し、自身初トライを決めた。「練習でやったことをしっかり出せた。（トライは）走っているときは何も考えてないので、よく覚えてません」と笑顔。魅せたステップについては「意外とやってる本人はあまり気づかなくて……」と本能的なものだと明かした。

　スタメンを言い渡されたのは4日前の28日。FWコーチに「新人3人で行くぞ」と発破をかけられた。普段から仲がいいという3人。一緒にクラブハウスで東芝を映像で研究した。「スクラムがキーになると思って、先輩からもアドバイスをもらった」と宮里。前半は19-19の同点で折り返すなど、東芝のフロント陣に果敢に立ち向かった。クーパーHCから「若いとはいえ、チャンスを与えていかなければならない」と期待された3人が見事な姿を見せた。

　宮里は1月の全日本大学選手権で日本一に輝いた早大の出身。「すごいの一言。勝ち切ることが自分たちはできなかった」と後輩からも刺激を受けている。この日は敗れはしたものの、熱戦のキーパーソンとなり「東芝さんと戦えたのは自分にとっても、チームにとっても自信になった」と手応えを口にした。

「トップリーグはチャンスが少ない。出られるときに結果を残すのが大事。自分の強みであるトライで結果を残したい」と宮里。まだTLで勝利したことがないチーム。初勝利を掴む鍵は若い力かもしれない。