[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

38歳トンプソン、現役最終戦でV締め W杯4度出場の「トモさん」が秩父宮で有終の美

ラグビーのジャパン・ラグビー・トップリーグ(TL)2部に相当するトップチャレンジリーグの最終戦が19日、3会場で行われた。秩父宮では昨年のワールドカップ(W杯)日本大会で8強入りに貢献したLOトンプソン・ルーク擁する近鉄が、栗田工業に74-0で勝利。全勝優勝で、38歳ベテランの引退試合を飾った。

近鉄のトンプソン・ルーク【写真:宮内宏哉】
近鉄のトンプソン・ルーク【写真:宮内宏哉】

2004年来日、流ちょうな関西弁で親しまれる38歳、コンバージョン蹴る粋な演出も

 ラグビーのジャパン・ラグビー・トップリーグ(TL)2部に相当するトップチャレンジリーグの最終戦が19日、3会場で行われた。秩父宮では昨年のワールドカップ(W杯)日本大会で8強入りに貢献したLOトンプソン・ルーク擁する近鉄が、栗田工業に74-0で勝利。全勝優勝で、38歳ベテランの引退試合を飾った。

 秩父宮が「トモさん、ありがとう」の思いで包まれた。大ベテランのラグビー人生ラストマッチ。10時30分の開場前から多くのファンが秩父宮に詰めかけた。会場の外に設置された日の丸にはファンから多くのメッセージが書き込まれ、「トモさん、ありがとう」「感動と勇気をもらいました」「トモさん、おおきに!!」などと愛のある言葉が並んだ。

 11日の釜石戦(長居)で左耳から出血して途中交代していたが、トンプソンはこの日も先発出場。前半からボールを持つたびに「トンプソン」「トモさん」などの大声援が飛んだ。体を張ったプレーでFW陣を牽引し、80分間フル出場でチームの全勝優勝に貢献。なかでも、沸かせたのは60-0とリードした後半31分の場面だ。

 ゴール正面15メートルほどの優しいコンバージョンの位置に立ったのは、なんとトンプソン。やや緊張した面持ちでセットし、キックすると綺麗にゴールが決まった。これには本人も笑顔。下部リーグとしては異例ともいえる1万4599人が詰めかけた秩父宮が大歓声に包まれた。

 最後は後半50分に味方が決めたトライで再びキックに立ったトンプソン。今度は右斜め45度の30メートルほどの難しい位置となり、キックは失敗に。これが現役ラストプレーとなった。試合後はチームメートと笑顔で抱き合い、ファンのスタンティングオベーションに応えた。

 トンプソンは日本代表史上最多となる4度のW杯を経験し、通算キャップ数は71。2015年のW杯イングランド大会後に一度は代表を引退しながら、昨年の日本大会で復帰し、8強入りに貢献した。

 生まれ育ったニュージーランドから、2004年に来日。トップリーグ三洋電機でプレーした後、2006年に近鉄に移籍し、2008年にはチーム初の外国人キャプテンとなった。2010年に日本国籍を取得。流ちょうな関西弁を話し、同僚やファンからは親しみを込めて「トモさん」と呼ばれる38歳は、最高の形で現役生活にピリオドを打った。

(THE ANSWER編集部)

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集