開幕戦1万7000人熱狂 一番星のNTTコム・金主将「日本代表に続いて見せられた」
国内最高峰のラグビーリーグ、ジャパン・ラグビー・トップリーグ(TL)が12日に全国各地で開幕。秩父宮ラグビー場では日野―NTTコム戦が全国一番乗りとなる午前11時半に開始され、NTTコムが29-20で白星発進した。観衆は1万7072人で、昨季開幕戦より7595人増だった。
トップリーグがついに開幕、日野の細谷HC「バトンがトップリーグに来た」
国内最高峰のラグビーリーグ、ジャパン・ラグビー・トップリーグ(TL)が12日に全国各地で開幕。秩父宮ラグビー場では日野―NTTコム戦が全国一番乗りとなる午前11時半に開始され、NTTコムが29-20で白星発進した。観衆は1万7072人で、昨季開幕戦より7595人増だった。
ワールドカップ(W杯)のブームを繋げるラグビー界の戦いだ。満員となった秩父宮。先制したのは昨季5位のNTTコムだ。前半10分に主将のFL金正奎が先制トライ。今季のトップリーグ初トライで観衆を沸かせた。昇格2シーズン目を迎える昨季14位の日野も前半13分に残り約20メートルから左に展開。最後はFBギリース・カカがトライを決めると、開幕戦から熱いシーソーゲームになった。
前半終了間際には日野がハーフウェイライン手前のラックから右に展開。味方の突破から残り約30メートルでパスを受けとった田邊秀樹がゴール右にトライを決めた。コンバージョンも成功し、17-8の日野リードで前半を折り返した。
後半はNTTコムが敵陣ゴール手前で攻撃を続ける。後半21分にCTB池田悠希がトライ。続く26分には敵陣残り2メートルのラックから右に展開し、ボールを受けたSO小倉順平がディフェンス2人のタックルを強引に振り払って逆転トライを決めた。後半は完全にNTTコムペースで進み、22-20の37分にはNTTコムのFL金がインターセプトからそのまま独走し、勝負を決定づけるトライを決めて勝利を手にした。
2トライを挙げた主将の金正奎は「たくさんのお客様が来られることは予想していた。インスパイアがチームのテーマ。しっかりしたものを届けたかった。見せ切れたかどうかはわかりませんが、最後まで諦めずにに戦い抜く姿を見せられた。日本代表に続いてみせられたと思う」と笑顔。「勝ち方については納得いくものではなかったが、80分通して修正力を出せた。規律の部分がよくなかった。最終的に勝ち切れたのはチームの成長。ここがピークではない」と気を引き締めた。
敗れた日野の細谷直HCは「W杯で日本代表が素晴らしい活躍して、大学選手権でも早明戦の盛り上がり。そのバトンがトップリーグに来た。素晴らしい環境の中で試合ができたことを感謝したい」と満員の観衆に感謝。「ラグビーの繋がりをしっかり繋げていこうと。ラグビーファンが『まだこんな試合を見られるんだ』というハートに突き刺さる試合をしようと話をしてきた。選手たちがしっかり体を張り続けてくれたことを褒めたい」と振り返った。
NTTコムは18日の第2節でサントリー(秩父宮)、日野はNEC(花園)と対戦する。今季は5月9日の最終15節まで16チームによる総当たりのリーグ戦で優勝を争う。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)