コートサイドで体感する最高到達点3メートルの世界 「ハイキュー!!」にも負けないVリーグの迫力
バレーボールのV1リーグ男子レギュラーラウンドが17日、東京・代々木第二体育館などで行われ、今季6位の東京グレートベアーズ(GB)が同10位のVC長野トライデンツに3-0(25-21、25-17、25-21)でストレート勝ち。コートサイドで撮影した試合には、アニメの世界にも負けない、男子バレーならではの迫力があった。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)
THE ANSWER編集部・新人カメラマンフォトコラム
バレーボールのV1リーグ男子レギュラーラウンドが17日、東京・代々木第二体育館などで行われ、今季6位の東京グレートベアーズ(GB)が同10位のVC長野トライデンツに3-0(25-21、25-17、25-21)でストレート勝ち。コートサイドで撮影した試合には、アニメの世界にも負けない、男子バレーならではの迫力があった。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)
◇ ◇ ◇
フワッと浮いて、体を目一杯に反らした。190センチ前後の長身の選手たちが次々とボールを打ち下ろす。「ダンッ」という低い音が体育館に鳴り響いた。
コートサイドでカメラを構えると、想像よりも高く跳ぶ選手に初めはレンズが追い付かない。最高到達点は、優に3メートル超。「こんなに高いのか」と練習中の選手たちで感覚を合わせた。打球の速さも段違い。スパイクを打ったと思ったら、もう相手選手が拾っていたり、ライン外に球を追いかけてきた選手が目の前に迫っていたり。コートレベルで味わう迫力。これがバレーボール撮影の魅力だ。
この日は数々の人気作品を手掛けるアニメ制作会社・プロダクションIGが冠スポンサーを務めた。バレーボールを題材にした「ハイキュー!!」も代表作の一つで、試合前日に映画も公開されたばかり。
アニメをきっかけにVリーグを見に来る観客も少なくない。流れを呼び寄せるサーブポイントを奪うなど活躍した東京GBの日本代表・柳田将洋は「少しずつでも成長した姿をファンの方々に見せて魅力的に思ってもらえるようにしたい」と“リーグの顔”として活躍を誓う。
好セットでチームを勝利に導いた深津旭弘は「1本目と3本目を繋ぐ役割。『ハイキュー!!』にもある心理的な描写と合わせながら現地でも見てもらえたら」とセッターの楽しみ方を説き、身長170センチの主将・古賀太一郎はリベロについて「小さい子に夢を与えるポジションであり、役回りなので、守備や人を動かすことで貢献している動きを見てもらえたら」とアピールする。
柳田は自身のポジションについて話す前に「お二人も影山みたいなトスを上げるセッターですし、西谷みたいに球の下に入るリベロですし……」と横に座る深津と古賀を「ハイキュー!!」のキャラクターに例えたコメントで笑いを誘った。
アニメに関連したイベントを開催する時には、実際の競技を見たことがない観客が来ることもある。「それでもアニメにも負けない迫力でやっている自信と実力を持っているので、大きな期待を持ってぜひ会場に足を運んでもらえたら」と柳田。三次元だからこそ味わえる魅力が会場にはある。
(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)