ラグビー日本で選手の誰もが尊敬する「柱」の存在 一人たりとも欠けてはならない運命の大一番へ
連日熱戦が繰り広げられているラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会。「THE ANSWER」は開幕戦から決勝戦まで現地取材するカメラマン・イワモトアキト氏のフォトコラムを随時掲載する。今回は8日(日本時間9日)の1次リーグ最終戦を控えた日本代表の公開練習から。
ラグビーW杯フランス大会 カメラマン・イワモトアキト氏のフォトコラム
連日熱戦が繰り広げられているラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会。「THE ANSWER」は開幕戦から決勝戦まで現地取材するカメラマン・イワモトアキト氏のフォトコラムを随時掲載する。今回は8日(日本時間9日)の1次リーグ最終戦を控えた日本代表の公開練習から。
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初戦のチリで怪我、離脱を余儀なくされたセミシ・マシレワはフランスにいない。ただその魂は今もフランスにある。W杯、この場所に辿り着けなかった選手たちの思いも胸に、アルゼンチン戦へとJAPANは臨む。
アルゼンチンとの大一番を前にした公開練習、ミニゲームの中で垣永が飛び出した。パスを受けてトライを決めた。喜ぶ垣永を抱き抱えたのはベン・ガンターだった。「スネイクポーズ」で喜び合う二人の姿に、姫野をはじめチームメイトから笑みがこぼれた。
本大会、試合に登録されないメンバーをチームは「柱」と呼んだ。柱とは、チームを支える存在だ。練習では体を張って仮想敵を演じ、オフザピッチではチームを和ませ、結束をもたらす役割を担った。
稲垣が、堀江が、中村が…すべての選手の口から「柱」に対する尊敬の言葉があふれていた。
「誰一人、欠けてはならない。全員で勝ちに行く」。垣永はモナコの会見でそう語った。その言葉を体現するような、スネイクポーズだった。
ピッチで戦う15人が日本代表じゃない。登録メンバー23人でもない。先人たちの思い、辿り着けなかったものの思い、そしてこれからを担うであるラグビー少年たちの期待を胸に、日本代表は戦っている。今こそONE TEAMになるときだ。勝って、みんなで笑おう。
■イワモト アキト / Akito Iwamoto
フォトグラファー、ライター。名古屋市生まれ。明治大を経て2008年に中日新聞入社。記者として街ネタや事件事故、行政など幅広く取材。11年から同社写真部へ異動。18年サッカーW杯ロシア大会、19年ラグビーW杯日本大会を撮影。21年にフリーランスとなり、現在はラグビー日本代表の試合撮影のほか、JAPAN RUGBY LEAGUE ONEオフィシャルフォトグラファーを務める。
(イワモト アキト / Akito Iwamoto)