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「女子も男子も関係ない」部員140人、横浜隼人野球の象徴 選手と同じユニホームで戦った女子マネ

第105回全国高校野球選手権・神奈川大会は8日から熱戦が繰り広げられている。「THE ANSWER」は新人カメラマンのフォトコラムを連日掲載。今回は、横浜隼人の女子マネージャーたち。16強で敗退したものの、応援席から4人が選手と同じユニホームで声援を送った。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)

選手と同じユニホームを着て応援する横浜隼人マネージャーの對馬安雛さん【写真:中戸川知世】
選手と同じユニホームを着て応援する横浜隼人マネージャーの對馬安雛さん【写真:中戸川知世】

THE ANSWER編集部・新人カメラマン「夏の高校野球神奈川大会フォトコラム」

 第105回全国高校野球選手権・神奈川大会は8日から熱戦が繰り広げられている。「THE ANSWER」は新人カメラマンのフォトコラムを連日掲載。今回は、横浜隼人の女子マネージャーたち。16強で敗退したものの、応援席から4人が選手と同じユニホームで声援を送った。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)

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 16日の保土ヶ谷球場。応援席にレンズを向けると、選手と同じユニホームを身にまとった女の子たちがいた。横浜隼人の女子マネージャーだ。

 3年生の對馬安雛さんと、2年生の横島美天さん、大木汐莉さん、宮代海蘭さんの4人。

 阪神を彷彿とさせる黄と黒の縦縞ユニホームで男子部員と声援を送ったが、少し高い声とハチマキで存在感が際立つ。試合中は両手にメガホンを持ち、掛け声を出して、応援歌に合わせて跳んだりしゃがんだり。選手が活躍すれば大喜び。応援自体はよく見る光景だが、ユニホームまで全身揃えているのは見たことがなかった。

「女子も男子も関係ない。全員で同じものを着て一丸で戦う」。35年前、全員で戦う「綱引き野球」を掲げる水谷哲也監督の発案で始まったこの伝統。

 4人は「最初は恥ずかしかったけど、大会で何十回も着て慣れました」と口を揃える。

 初めは、着方にも苦労した。ソックスの足かけの向きや、折り返し部分が分からず、選手に教えてもらった。20分近く掛かっていた着替えも「速く着る順番も分かって、5~10分で着替えられるようになりました」と横島さんは得意げに明かした。

2年生マネージャー3人も男子部員とともに声援を送っていた【写真:中戸川知世】
2年生マネージャー3人も男子部員とともに声援を送っていた【写真:中戸川知世】

 選手と同じものから自分に合うサイズを各自購入。對馬さんは「選手と同じユニホームを着て一体感がある」と野球部の一員として気持ちひとつに戦い、宮代さんは「部員に負けない声で応援する」と男子に引けを取らない熱い思いも持ち合わせる。

 取材したのは2-0で勝利した4回戦の鶴嶺戦。9回に登板したエースの石橋飛和(3年)も「部員も多い中でジャグ作りなど大変。集中できる環境を作ってくれている」と感謝の言葉を述べた。5回戦で日大藤沢に敗れたものの、野球部一丸で戦った夏は忘れられないものになったに違いない。

 好天が続いている今大会。雲ひとつない空の下、横浜隼人の部員140人で戦う「綱引き野球」の象徴はスタンドにあった。

(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)

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