「4回転の神」の力のこもった指先 18歳マリニン、プログラムに入り込んだ色気ある表情
フィギュアスケートの世界国別対抗戦が13日から東京体育館で開催された。「THE ANSWER」はフォトグラファー・矢口亨氏のフォトコラムを連日掲載。今回は15日に行われた男子フリー。国際スケート連盟(ISU)公認大会で初めてクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を成功させた18歳のイリア・マリニン(米国)は173.64点をマークして5位だった。
フォトグラファー・矢口亨のフィギュア世界国別対抗戦フォトコラム
フィギュアスケートの世界国別対抗戦が13日から東京体育館で開催された。「THE ANSWER」はフォトグラファー・矢口亨氏のフォトコラムを連日掲載。今回は15日に行われた男子フリー。国際スケート連盟(ISU)公認大会で初めてクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を成功させた18歳のイリア・マリニン(米国)は173.64点をマークして5位だった。
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フリーの演技終盤のコレオシークエンス。アメリカのテレビドラマのサントラ「Euphoria」の音楽に合わせてマリニンが激しく舞う。
力のこもった指先と色気のある表情。ジャッジスタンドを背にして右のショートサイド撮影位置の至近距離からファインダー越しに見たマリニンは、完璧にプログラムに入り込んでいた。
「クワッド・ゴッド」(4回転の神)の異名を持ち、得意のジャンプに注目が集まる18歳だが、競技性と芸術性を融合で多くの人を魅了してきたフィギュアスケートの偉大な先人たちの背中を追いかけるように、その表現力には磨きがかかってきている。
■矢口 亨 / Toru Yaguchi
フォトグラファー。山形県上山市生まれ。上智大を経て02年に報知新聞社入社。12年ロンドン五輪、21年東京五輪、22年北京五輪などを取材。フィギュアスケートの撮影は19年の世界選手権(埼玉)から。今年2月に退社し、フリーに転身。著書に写真集「羽生結弦2019-2020」「羽生結弦2021-2022」など。
(矢口 亨 / Toru Yaguchi)