八村塁の離脱原因「腓腹筋の負傷」とは 専門家解説「再発繰り返す選手も…」NBA開幕への影響は?
日本バスケットボール協会は2日、パリ五輪男子日本代表の八村塁が腓腹筋の負傷のため、チームを離脱することを発表した。本人は「ケガの早期治療が必要になったため、NBA/FIBA ルールに基づき、残念ながら今後のチーム帯同ができなくなりました」と説明し、無念の胸中を明かした。離脱の原因とされた「腓腹筋の負傷」はどのような怪我なのか。トップアスリートの専属トレーナーを務める芝浦田町スポーツ整骨院・はり治療院の新盛淳司院長に聞いた。
芝浦田町スポーツ整骨院・はり治療院の新盛淳司院長が解説
日本バスケットボール協会は2日、パリ五輪男子日本代表の八村塁が腓腹筋の負傷のため、チームを離脱することを発表した。本人は「ケガの早期治療が必要になったため、NBA/FIBA ルールに基づき、残念ながら今後のチーム帯同ができなくなりました」と説明し、無念の胸中を明かした。離脱の原因とされた「腓腹筋の負傷」はどのような怪我なのか。トップアスリートの専属トレーナーを務める芝浦田町スポーツ整骨院・はり治療院の新盛淳司院長に聞いた。
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八村選手は腓腹筋の負傷という報道ですが、おそらく肉離れだと思います。
肉離れは強い負荷がかかって、ブチッと切れるイメージがありますが、ふくらはぎは鈍い痛みがジワジワと強くなるケースもあります。八村選手はどのタイミングで痛みや違和感があったかはわかりませんし、重症度などは報道されてないので損傷の程度はわかりませんが、腓腹筋の肉離れは再発を繰り返す選手もいるので、慎重にリハビリをしながら復帰を目指すと思います。
肉離れの重症度は様々な分類がありますが、一般的にGrade1(軽傷)Grade2(中程度)Grade3(重症)とされ、復帰時期の目安が変わってきます。
肉離れからどれくらいの期間で競技に復帰できるかについては、腱の損傷程度が重要になります。筋肉はゴムのイメージ、腱はヒモのイメージです。筋肉とは素材が異なり、硬くて、血流が少ない腱の部分の損傷は、筋肉の損傷より治癒に時間がかかります。
MRIなどの検査で腱の損傷評価が行われますが、腱膜と呼ばれる腱組織が薄い膜状に筋肉にはりついている箇所もあるので、怪我の具合を評価するのが難しいケースもあります。
また、負傷箇所によってはストレッチされにくく、痛みが少ないケースがあります。
つまり、MRIなどによる初期の評価が難しく、痛みと傷の修復程度が一致していない事が、再発が多い原因の一つだと考えられます。
所属するレイカーズのNBAは10月中旬が開幕ということですが、一般的には重症でない限り十分間に合うと考えられます。
しかし、八村選手は、2024年1月にも左腓腹筋損傷(Grade1)と発表されており、短期間で2回目の損傷ということになります。クセにならないように、時間をかけて慎重に復帰するのではと予想されます。
(THE ANSWER編集部)