「ユヅは神に一番近い男」― 世界で愛される羽生結弦、米放送局が異例の大特集
フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルが5日に開幕する。男子で日本の期待を背負って登場するのが、五輪連覇王者の羽生結弦(ANA)。開幕を前に米大手放送局「NBCスポーツ」が異例の大特集を展開し、世界で愛され、各国にファンを持つフィギュア界の絶対王者の存在をクローズアップしている。
大手放送局「NBCスポーツ」が世界にファンを持つ王者をクローズアップ
フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルが5日に開幕する。男子で日本の期待を背負って登場するのが、五輪連覇王者の羽生結弦(ANA)。開幕を前に米大手放送局「NBCスポーツ」が異例の大特集を展開し、世界で愛され、各国にファンを持つフィギュア界の絶対王者の存在をクローズアップしている。
羽生結弦という一人のスケーターがもたらす影響力に米大手放送局が迫った。NBCスポーツ電子版は「ユヅル・ハニュウには彼を世界中ついて回るグローバルなファンがいる」と題した特集を展開。同局のニック・マクカーベル記者が長文に渡り、世界にファンを持つ羽生の存在について取り上げている。記事は10月のグランプリ(GP)シリーズのスケートカナダで、モスクワからやってきたファンのイワノワさんとの出会いから展開されている。
「ユヅは世界中で人気があるのよ。彼は天才なのよ」とイワノワさん。「天才?」と聞くと「その通りなのよ。彼は神に一番近い人なのよ」とまで表現したという。記事では「羽生ファンの中には彼が『神に一番近い男』でなく、神のうちの一人であるという人もいる」と指摘。羽生が残してきた功績について改めて紹介し、ディック・バトン氏以来、66年ぶりに五輪連覇を達成し、2度の世界選手権制覇、18度の世界記録更新と記録したことなどを伝えた。
しかし、記事では「日本No.1のアスリートに彼の応援団が惹きつけられるのは彼が成功を収めているからだけではない」と分析。「それはこの世のものとは思えない、神々しい、バレエと似た、永続的なスタイルだ」とし、スケーターとしての高い芸術性を特筆している。その凄さを証言しているのが、14年ソチ五輪代表で16年世界選手権銀メダリストのアシュリー・ワグナー(米国)だ。「彼は超人なのよ。このスポーツにおいて何を彼ができるのかに驚かされる。一生に一度の人材だわ」と語った。
記事では「日本のファンは知識豊かなスケートファンであり、スケートファンの本拠地があるのであれば、それは日本だ」と記し、羽生の存在によって日本にスケート文化が育っていった背景も紹介。そして、実際にスケートカナダが行われた日の熱狂ぶりについても振り返っている。