世界女王・阿部詩、五輪内定お預けの準V 優勝なら初五輪の可能性も、大会V3ならず
東京五輪代表選考会の一つとなっている柔道グランドスラム(GS)大阪大会の第1日が22日、丸善インテックアリーナ大阪で行われ、世界選手権2連覇中の女子52キロ級・阿部詩(日体大)が、決勝で世界ランク1位のアマンディーヌ・ブシャール(フランス)に敗れ、大会3連覇を逃した。優勝すれば初の五輪出場内定の可能性があったが、2月以降に持ち越しとなった。
世界選手権2連覇中の19歳・阿部詩、五輪内定は2月以降に持ち越し
東京五輪代表選考会の一つとなっている柔道グランドスラム(GS)大阪大会の第1日が22日、丸善インテックアリーナ大阪で行われ、世界選手権2連覇中の女子52キロ級・阿部詩(日体大)が、決勝で世界ランク1位のアマンディーヌ・ブシャール(フランス)に敗れ、大会3連覇を逃した。優勝すれば初の五輪出場内定の可能性があったが、2月以降に持ち越しとなった。
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兄・一二三の優勝から約20分。詩も優勝を目指して戦い抜いた。「詩ちゃん、ファイト―!」の声援が飛ぶ中、果敢に技を仕掛ける。18年の世界選手権準決勝で破った相手も、女王をしっかり研究したように対応。4分では決着がつかず、ゴールデンスコア方式の延長に突入した。
延長2分が過ぎ、相手の投げ技に詩の体が浮く。観客から悲鳴が上がったが、技を決まらなかった。迎えた延長3分40秒。ブシャールに肩車をかけられ技あり。勝敗が決した。相手が渾身のガッツポーズをする横で審判を茫然と見つめた。礼を終えると、両手を膝につく。中々畳から降りられず、涙をぬぐった。
初戦はペルー選手にわずか14秒で内股一本。2回戦はトルクメニスタン選手に残り1分1秒で横四方固めによる一本勝ちを決めた。準々決勝は開始わずか5秒で内股が炸裂。準決勝は、ライバルの志々目愛(了徳寺大職)に残り54秒で内股すかしを決め、オール一本勝ちで決勝に勝ち進んだ。
五輪は男女7階級で出場権は各階級1人。日本代表の選考は3段階あり、一つは8月の世界選手権優勝者が今大会を制し、試合後に行われる全柔連強化委員会で出席者の3分の2以上が賛成すれば内定する。今夏の世界選手権を制した阿部は優勝すれば、内定する可能性があった。準決勝でライバルの志々目愛(了徳寺大職)を下していたが、決勝で敗れる結果となった。
5歳で柔道を始めた19歳の阿部。3歳年上の兄・一二三とともに兄妹での五輪出場、金メダル獲得が期待されていた。五輪代表は来年2月までの主要国際大会終了時点の実績で判断されるか、4月の全日本選抜体重別選手権が最終選考会となる。
(THE ANSWER編集部)