南アを頂点に導いた金髪ロン毛の仕事人 SHデクラーク「この波に乗り続けて」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は2日、横浜国際総合競技場で決勝を行い、南アフリカがイングランドを32-12で下し、史上最多タイとなる3度目の優勝を飾った。負けん気の強さを前面に押し出したプレーでチームを牽引したSHファフ・デクラークは「エラスムスヘッドコーチ(HC)が作ったゲームプランを貫き通したことが大きな勝因。当初からW杯決勝で勝てるラグビーを目指してきた。今夜ついにそのチャンスを掴み、優勝できたんだ」と誇らしげに胸を張った。
母国に12年ぶりのW杯優勝を届け「ポジティブな話題を提供できた」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は2日、横浜国際総合競技場で決勝を行い、南アフリカがイングランドを32-12で下し、史上最多タイとなる3度目の優勝を飾った。負けん気の強さを前面に押し出したプレーでチームを牽引したSHファフ・デクラークは「エラスムスヘッドコーチ(HC)が作ったゲームプランを貫き通したことが大きな勝因。当初からW杯決勝で勝てるラグビーを目指してきた。今夜ついにそのチャンスを掴み、優勝できたんだ」と誇らしげに胸を張った。
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身長172センチと小柄だが、2メートル近くもある対戦相手と揉み合いの末に胸ぐらを掴まれても、一歩も譲らない気の強さが魅力。試合中も密集に真っ先に駆け寄ってBKへボールを供給したり、タックルした相手をうっちゃるかのように投げ捨てたり。肩まであるブロンドの長髪という特徴も相まって、視界には必ずデクラークの姿があると思わせる存在感を持つ。
そんなデクラークが「アメージングな選手」と絶賛を惜しまないのが、この日の22得点で大会通算69得点とし、得点王に輝いたSOのハンドレ・ポラードだ。「何を仕掛けてくるか分からないXファクターを持ちながら、キックの能力もある」と信頼を置くポラードとハーフ団を形成。「試合に勝つには我々が重要な役割を果たさないといけない」と自覚を持って、密なコミュニケーションを図ってきた。そして得られたのが、最高の勝利の形、つまりW杯優勝だった。
政治的に複雑な背景を持つ南アフリカは、今でも大きな貧富の差や生活格差がある。日々、幸せを感じられずに生活している国民もいるが、「国にポシティブな話題を提供できた」と話し、国の多様性を象徴するようなスプリングボクスの優勝をきっかけに、国の一体感が高まることを願った。
「できれば、この波に乗り続けていきたい」
国としてもラグビー代表チームとしても、一度生まれたポジティブな流れを消すことなく、次世代に確実に繋ぎ続けたい。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)