記者質問に怒り 3連覇の夢散ったNZ、負け試合の後で見えたハンセンHCの人心掌握術
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は26日、横浜国際総合競技場で準決勝が行われ、王者ニュージーランドはイングランドに7-19で敗れ、史上初となる3連覇の夢に終止符を打った。2012年からチームを率いるスティーブ・ハンセンヘッドコーチ(HC)は試合後、「もちろん負けを認めるのは難しい」と声を落としながらも、「全力を尽くした。選手は一生懸命やったが、圧倒できなかった」と選手を称えた。
敗戦を認めながらも選手を称賛「敗れたことに痛みはあるが、恥ずかしさはない」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は26日、横浜国際総合競技場で準決勝が行われ、王者ニュージーランドはイングランドに7-19で敗れ、史上初となる3連覇の夢に終止符を打った。2012年からチームを率いるスティーブ・ハンセンヘッドコーチ(HC)は試合後、「もちろん負けを認めるのは難しい」と声を落としながらも、「全力を尽くした。選手は一生懸命やったが、圧倒できなかった」と選手を称えた。
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試合開始前に行われる恒例のハカに「V字」陣形で“奇襲”されてから、この日は防戦一方の展開となってしまった。キックオフから1分36秒後には先制のノーホイッスルトライを献上。ここまでW杯18連勝を誇るオールブラックスにとって、これはW杯史上最速でのトライ献上。勝負のカギの1つでもあったディフェンスラインを崩されたり、セットピースが安定しなかったり、終始ちぐはぐな試合展開となってしまった。
前半は0-10と無得点。ハンセンHCは、ハーフタイムにチームに向かって「受けに回るな。ここから仕掛けよう。もっとハングリー精神を出して必死になろう」と伝えたという。その結果、56分には相手のラインアウトが乱れた隙にWTBサベアがトライ。コンバージョンも決まって7点を返したが、試合時間が深まるにつれ、不用意なペナルティーが増え、後半は相手をノートライに抑えながら3つのペナルティーゴール成功で9点を与えてしまった。
2007年の準々決勝フランス戦以来、実に12年ぶりのW杯黒星を喫した指揮官は「みんな打ちひしがれているが、勝つためには全力を尽くした。イングランドは素晴らしいチーム。敗れたことに痛みはあるが、恥ずかしさはない」と、あくまでも選手の努力は称え続けた。