「2年半、この日のために準備してきた」 打倒NZに全霊を注いだエディーHCの執念
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は26日、横浜国際総合競技場で準決勝が行われ、イングランドがニュージーランドを19-7で破り、決勝進出を決めた。
「ラグビーのGOD」撃破、15年「ブライトンの奇跡」に続く名将の歴史的快挙
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は26日、横浜国際総合競技場で準決勝が行われ、イングランドがニュージーランドを19-7で破り、決勝進出を決めた。イングランドを率いるエディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)は試合後の記者会見で、打倒ニュージーランドにかけた執念の深さを隠さず。「彼らは1週間で準備したかもしれないが、我々は2年半、この日のために準備してきた。選手の体には動きが習慣として染みついたほどだ」と、2連覇中だった王者との対戦を仮想しながら練習したことを明かした。
4年前は日本を南アフリカ戦勝利の奇跡に導いた男が、この日はラグビーの母国を歴史的勝利へと牽引した。イングランドはオールブラックスとW杯で過去3度対戦しているが全敗。通算成績を見ても、7勝33敗1分けと大きく負け越していた。2003年以来2度目となるW杯優勝を果たすには、必ず越えなければならない壁だった。ただ、ジョーンズHC自身はオーストラリア代表HCだった時代など、指導者として5度オールブラックスに勝利。ニュージーランドを「ラグビーのGOD(神)」と崇めたが、決して歯が立たない相手ではなかったはずだ。
また、W杯2連覇中だったオールブラックスは、この日まで2007年準々決勝でフランスに18-20で敗れて以来、驚異のW杯18連勝。またW杯の舞台でニュージーランドは北半球チームに滅法強く、1999年準決勝と2007年準々決勝の2度、フランスに敗れただけ。もし勝てば北半球では2か国目の“栄誉”になる。そんな“オマケ”的な要素も、ジョーンズHCが2年半もこだわり続けた打倒ニュージーランドの執念を後押ししたのかもしれない。