福岡堅樹が代表引退を明言、7人制に専念へ 「誇りを持って次のステップへ」と涙なし
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は20日、東京スタジアムで準々決勝が行われ、世界ランク6位の日本は同4位の南アフリカに3-26で敗れた。東京五輪に医師の道を目指すWTB福岡堅樹にとって、これが15人制代表としては最後の試合。松島幸太朗との“快足フェラーリ”コンビでトライを量産し、世界を沸かせた男は試合後、「今までやってきたことに本当に悔いはありません」と感慨深げに語った。
福岡は東京五輪後に医師の道へ、トンプソンも明言「絶対、今日は最後の試合」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は20日、東京スタジアムで準々決勝が行われ、世界ランク6位の日本は同4位の南アフリカに3-26で敗れた。東京五輪に医師の道を目指すWTB福岡堅樹にとって、これが15人制代表としては最後の試合。松島幸太朗との“快足フェラーリ”コンビでトライを量産し、世界を沸かせた男は試合後、「今までやってきたことに本当に悔いはありません」と感慨深げに語った。
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文武両道を地で行く男が、一つの区切りを付けた。祖父と父が医師として働く福岡は、東京五輪で7人制に挑戦した後で、かねてからの目標だった医師を目指すことを表明していた。そのため、このW杯が15人制代表としては最後の舞台となった。
福岡の名門・福岡高から筑波大に進学。在学中の2013年4月20日のフィリピン戦で代表デビューを飾った。怪我に泣かされた期間もあったが、俊足ウィングとして活躍。W杯は2015年に続き、2度目の出場だった。
だが、9月6日に行われた南アフリカとのテストマッチで負傷交代し、W杯初戦のロシア戦は欠場。途中出場したアイルランド戦で日本唯一のトライを決めると、続くサモア戦にも途中出場して1トライ。今大会初先発となったスコットランド戦で2トライをマークしていた。
2戦連続先発出場したこの日は、前半に華麗なステップで約20メートル、左サイドを駆け上がり、沸かせたが、その後は南アフリカのディフェンスに阻まれ、快足を披露する場面が訪れなかった。
試合後、福岡は「本当に自分たちがこれまでやってきたことを全部出しきった結果が、こういう結果だと思う。南アフリカは本当に強かった。でもベスト8の目標を達成できたので、思い残すことなく、あまり涙も出なかった」と振り返った。
去就について「もうこの15人制の代表としてプレーするのは、これが最後だと改めて思った時に、今までやってきてよかったって心の底から思えるような状態だったので、今までやってきたことに本当に悔いはありません」とさばさばと語った。さらにファンへ向け、「たくさんの声援をくれた日本の方々のことも誇りに思って、次のステップに進みたいと思います」と感謝した。
通算代表キャップ数38、125得点、25トライ。代表史上に残る俊足WTBが、その輝かしい15人制代表キャリアに一区切りをつけた。
また、日本代表最多のW杯4大会出場となった38歳、トンプソン・ルークも「絶対、今日は最後の試合。凄い誇りです。僕のキャリアはよかった」と明かし、今大会を持って代表から引退することを明言した。
(THE ANSWER編集部)