日本、「奇跡」の再現なるか 過去1勝1敗の南アと激突、国民的一戦へ…きょうの試合
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は20日、準々決勝2試合が行われる。注目は何と言っても日本(A組1位)と南アフリカ(B組2位)の一戦だ。史上初の8強入りとなった日本にとって、未知の領域となる決勝トーナメント。優勝2度を誇る強豪国に立ち向かう。
20日は決勝トーナメント準々決勝2試合
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は20日、準々決勝2試合が行われる。注目は何と言っても日本(A組1位)と南アフリカ(B組2位)の一戦だ。史上初の8強入りとなった日本にとって、未知の領域となる決勝トーナメント。優勝2度を誇る強豪国に立ち向かう。
1次リーグでは、開幕戦のロシアに30-10で白星発進。2戦目は世界ランク2位(当時)のアイルランドに19-12で格上を倒すと、3戦目のサモア戦は38-19、最終戦のスコットランドには28-21と全勝で1位通過を決めた。スローガンの「ワンチーム」で戦い抜き、世界ランクは開幕時の10位から過去最高の6位まで浮上している。
一方、世界ランク4位で優勝候補の南アフリカは、初戦こそ世界ランク1位のニュージーランドに敗れたが、ナミビア、イタリア、カナダに3連勝。3か国に奪われたトライは、カナダの1本だけとフィジカルの強さを生かして勝ち上がった。強靭な体格を誇る選手だけでなく、身長170センチの快足WTBチェスリン・コルビのスピードも脅威。2大会連続4強入り、3大会ぶりの頂点を見据えている。
両者は2015年の前回大会1次リーグでも対戦。日本が34-32の劇的勝利を挙げ、「ブライトンの奇跡」「スポーツ界最大の番狂わせ」など世界中から称賛を浴びた。南アフリカにとっては忘れられない屈辱の一戦。今大会前の9月6日に行われたテストマッチでは、日本が7-41で敗れ、通算対戦成績は1勝1敗となっている。今大会の快進撃で日本の実力も世界に認められているが、格上相手に前回大会の再現はなるか。
日本―スコットランド戦の瞬間最高視聴率は50%を超え、南アフリカ戦は国民的一戦になるだろう。さらに20日は16年に亡くなった元日本代表・平尾誠二さんの命日だ。監督としても日本のラグビー界を牽引してきた先人。今の成長した代表の雄姿を天国に届けたいところだ。
大分スポーツ公園総合競技場では、世界ランク3位のウェールズ(D組1位)と同8位のフランス(C組2位)が激突。ウェールズはジョージア、オーストラリア、フィジー、ウルグアイを倒し、全勝でここまで来た。過去最高成績は1987年第1回大会の3位。伝統的に名SOが多く、今大会もチームを牽引するSOダン・ビガーを軸に4位だった11年以来の4強入りを狙う。
対するフランスは、C組でアルゼンチン、米国、トンガに3連勝。12日のイングランドとの最終戦は、台風の影響で中止に。イングランドとは戦わずにボーナスポイントの差で順位が決定した。近年ではサッカーに並ぶ国内の人気スポーツに成長。1987、99、2011年に3度の準優勝を果たした愛称「レ・ブルー(フランス語で青)」は、4年後の自国開催を前に初優勝を目指す。
20日の2試合の勝者が27日の準決勝(横浜国際総合競技場)で対戦。19日の準々決勝はニュージーランドとイングランドが勝ち進み、両者は26日に同会場で対戦する。
(THE ANSWER編集部)