「負けたら最後の試合に」 最年長38歳、日本の支柱“トモさん”が秘める決意
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は19日、いよいよ決勝トーナメントに突入する。19、20日の両日には準々決勝4試合を開催。20日に南アフリカと対戦する日本は18日に先発メンバーを発表。続く記者会見に出席したチーム最年長トンプソン・ルークは「全力を出せればいい形で勝てる」と自信を見せた。
38歳トンプソン、15年前の来日時は「今でもラグビーをやっているとは思わなかった」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は19日、いよいよ決勝トーナメントに突入する。19、20日の両日には準々決勝4試合を開催。20日に南アフリカと対戦する日本は18日に先発メンバーを発表。続く記者会見に出席したチーム最年長トンプソン・ルークは「全力を出せればいい形で勝てる」と自信を見せた。
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ニュージーランドで生まれ育ったトンプソンは、2004年に来日し、トップリーグの三洋電機でプレーした。2006年に近鉄に移籍すると主力として活躍。2008年にはチーム初の外国人キャプテンとなった。“トモさん”の愛称で親しまれる長身LOは、2010年に日本国籍を取得。その口から飛び出すのは関西弁というギャップもファンから愛されている。
2007年から今大会まで、W杯には4大会連続出場。前回のイングランド大会後、一度は代表から引退しながら復帰し、今大会が最後と公言している。それだけに負けたら終わりの一発勝負、準々決勝への思いを聞かれると「もし負けたら最後の試合になるから勝ちたい。それだけ集中している」と勝利への決意を語った。
2004年、三洋電機に加入した頃は「今でもラグビーをやっているとは思わなかった」と振り返る。防具もつけずに生身の体で相手と激しいぶつかり合いをするラグビーでは、多くの選手が35歳の声を聞く頃には現役を引退。20代の頃に、38歳までプレーし続ける自分の姿を想像することは難しいだろう。「ここまで来られたことは本当に特別」と感慨深げな表情も浮かべるが、今、その目に映るのは南アフリカ戦だけだ。
「(たどった道のりを)あまり振り返る暇はない。(南ア戦で)何をするべきなのか、準備に一生懸命。試合の後で、もしかしたら振り返るかもしれないけど、今はとにかく前を向きたい。ピッチでやることに集中したい」
4年前のW杯では南アフリカから大金星を挙げ、世界を驚愕させた。今回も「いい日になると思います」と自信たっぷりに頷く。「私たちにとって特別なトーナメント。できることは全てやっている。全力を出せればいい形で勝てる」と力強く宣言。桜のジャージーを着て一日でも長くプレーするためにも、20日は、勝つ。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)