ファンに、ボールボーイ＆ガールに…ブリッツの粋な振る舞いを大会公式が公開

　ラグビーワールドカップ（W杯）日本大会は8日に行われたB組の南アフリカが10トライを奪い、カナダに66-7の圧勝。4戦を終えて3勝1敗、勝ち点15として2位以上が確定し、決勝トーナメント進出を決めたが、試合中に1人の男が心温まるシーンを演じていた。ボールキッズからボールをもらう際にお辞儀、途中交代でピッチを退くと客席にお辞儀……。なんとも紳士的な場面を大会が動画付きで公開し、「とても誇らしい」「キッズの模範だ」と海外ファンの反響を集めている。

　ラグビー強国でFWを張る男は、心も優しかった。大会公式インスタグラムが公開したのは、FOスカルク・ブリッツが試合中に演じた2つのシーンだ。後半、ラインアウトでボールでボールガールを務める少女からボールを受け取る際、両手を差し出してもらうと、面と向かい、にこやかにお辞儀。これには少女も思わず笑みが広がる。

　そればかりではない。後半に途中交代を告げられ、ピッチを退くシーンだ。バックスタンド側が近かったため、向こう正面からピッチを退くと、バックスタンドの客席に向かって直立し、そして、またもお辞儀した。にっこりと笑みを見せると右手を掲げ、声援に応える。熱戦が繰り広げられるピッチ上で心温まる場面となっていた。

　投稿では「スカルク・ブリッツ、君は我らがヒーローだ。なんたる紳士」と称賛し、実際のシーンを動画付きで公開。コメント欄には「ラグビーを愛する理由」「偉大な男かつ偉大な選手」「ラグビーに好感度賞があればスカルクが受けるべき」「真のジェントルマンを尊敬」「彼はまさしく好かずにいられない」「とても誇らしい」「キッズの模範だ」と絶賛の嵐となっていた。

　ブリッツは他のボールボーイにもにこやかに頭を下げ、紳士ぶりが称賛を集めていた。B組はニュージーランド―イタリアが雨天中止の影響により、南アフリカは2位で決勝トーナメント進出を決めた。準々決勝では日本がA組を1位通過すれば、対戦することに。心優しき38歳のベテランが今度は強力な敵として立ちはだかるかもしれない。