史上最速ハットトリックは“遺伝子”のおかげ? 南アフリカSHレーナック「実は父も…」
8日にカナダを相手に66-7と圧勝した南アフリカ。B組でいち早く決勝トーナメント進出を決めたスプリングボクスの勝利に花を添えたのが、SHレーナックが樹立したW杯史上最速、開始20分でのハットトリック達成だった。
偉業達成にも謙虚「うれしいけど、ただいいラグビーをしたいだけ」
8日のラグビーワールドカップ(W杯)カナダ戦で66-7と圧勝した南アフリカ。B組でいち早く決勝トーナメント進出を決めたスプリングボクスの勝利に花を添えたのが、SHレーナックが樹立したW杯史上最速、開始20分でのハットトリック達成だった。
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この日、先発出場したレーナックは、キックオフ直後から軽快な球出しで、チームの攻撃の流れを作った。南アフリカは2分と5分にトライを決めて12-0とリード。そして、圧巻のレーナック劇場が幕を開けたのは9分だった。
自陣でボールを受けたレーナックは約30メートルを走ると、前方から迫る敵ディフェンスの頭上を越えるショートパント。快足を飛ばして自らキャッチすると、そのままゴールラインを目掛けて一直線。約60メートルの独走トライを決めた。さらに、17分には敵陣ゴール前のラックからBKに展開するかとみせかけて左サイドから飛び込み、トライ。20分にも自陣からBK陣でボールをつないで、最後にゴールポスト下へトライを決め、見事ハットトリックを成功させた。
それまでハットトリックの最短記録だった、2003年のクリス・レイサム(オーストラリア)を抜いて新記録を樹立。だが「3トライ目を決めた時は、そんな記録は知らなくて、試合が終わった後で知ったんだ。うれしいけど、ただいいラグビーをしたいだけ」とクールに決めた。
それでも、3トライを決めてチームのベスト8入りに貢献できたことはうれしい。「W杯では、誰が対戦相手でも試合に臨む心掛けは変わらない。トライできるのはうれしいこと。今日の3トライは、これまでのキャリアで最大のハイライト」と喜んだ。
自分の強みは「俊足」と自負する。快足にさらに磨きをかけるため「スピードトレーニングは欠かさない」というが、「実は父も足が速かったんだ。遺伝的な要素も強いかもしれない」と、親から受け継いだDNAにも感謝した。
南アフリカには不動のSHデクラークがいるが、大事な決勝トーナメントを前に大いなる自己アピールに成功したと言えそうだ。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)