アルゼンチン、痛恨レッドで敗戦もHCは選手労う「戦う姿勢、諦めない姿勢に成果出た」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は5日、東京スタジアムでプールCのイングランド対アルゼンチンを開催。アルゼンチンは10-32で敗れ、決勝トーナメント進出は極めて厳しい状況となった。前半17分のレッドカードで、残り60分超を14人で戦う展開に。マリオ・レデスマ・ヘッドコーチ(HC)は「レッドカードが厳しかった」と悔やんだが、1人足りない状況でも諦めずに最後まで戦い続けたチームを称えた。
レフェリーの判定には納得「フェアな判断だった」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は5日、東京スタジアムでプールCのイングランド対アルゼンチンを開催。アルゼンチンは10-32で敗れ、決勝トーナメント進出は極めて厳しい状況となった。前半17分のレッドカードで、残り60分超を14人で戦う展開に。マリオ・レデスマ・ヘッドコーチ(HC)は「レッドカードが厳しかった」と悔やんだが、1人足りない状況でも諦めずに最後まで戦い続けたチームを称えた。
この日を1勝1敗、勝ち点6で迎えたアルゼンチンは、展開次第では目標とするベスト8入りも夢ではない状況だった。試合開始直後、まず先制点を挙げたのはアルゼンチン。敵陣ゴール前中央付近からのペナルティーゴールを決めて3点を先制した。その後、トライを許しながらも3-5で迎えた17分。LOラバニーニがイングランドSHヤングズに危険なタックルを見舞い、レッドカードの退場処分となった。
レデスマHCはレフェリーの判定に対して「フェアな判断だった」と納得の様子。その後、イングランドの選手が危険なタックルをしたかに見えたが、ペナルティーを取られなかった場面にも「仕方ない」と素直に受け入れた。
チーム36選手のうち16選手にとって、今回がW杯初体験。経験の浅い選手が多かったが、水色と白のストライプジャージーに身を包んだ選手たちは、最後まで諦めることなく戦い続けた。前半を何とか3-15で凌いだが、後半に入って得点差は開く。それでも後半30分、22点を追う状況でもWTBモロニが必死のトライ。圧倒的に不利な状況にありながらも、誇りを失わずにトライを狙い続ける姿に、4万8000人の観客から大きな拍手が湧き上がった。
試合後、この日の総括を問われたレデスマHCは「まず想い浮かんだのは、日本まで応援に来てくれた家族やファンの努力。その期待に応えられなかったのが非常に残念だった」と、落ち着いた口調で語った。だが、「選手たちの戦う姿勢、諦めない姿勢に、これまで準備してきた成果を示せた。初出場の16人にとっては、かけがえのない学びになった。今後もさらに成長できる」と選手を称えると同時に、未来につながる光を見た。
アルゼンチンは9日に米国と対戦。6日にフランスがトンガに勝利すれば、決勝トーナメント進出の望みは断たれるが、4年後につなぐ意味でも本気で勝ちを狙いにいく。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)