南アフリカ、170cmコルビが体現したラグビーの魅力 2トライでMVP「走るのは楽しい」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は4日、静岡でプールBの南アフリカ対イタリアが行われ、南アフリカが49-3で勝利した。4万4148人の観衆の前で7トライを決めた南アフリカはボーナスポイントも獲得し、2勝1敗で勝ち点10。決勝トーナメント進出に向けて大きく前進した完勝には、身長170センチの快足ウイングの躍動が欠かせなかった。
あらゆる体格でも活躍できる、170cmコルビが4万4000人に見せたラグビーの魅力
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は4日、静岡でプールBの南アフリカ対イタリアが行われ、南アフリカが49-3で勝利した。4万4148人の観衆の前で7トライを決めた南アフリカはボーナスポイントも獲得し、2勝1敗で勝ち点10。決勝トーナメント進出に向けて大きく前進した完勝には、身長170センチの快足ウイングの躍動が欠かせなかった。
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身長170センチ。ひと際目立つ小さな男が快足を飛ばした。1勝1敗でこの日を迎えた南アフリカは5分、敵陣22メートル内から連続攻撃を仕掛けると、素速いパス回しから最後は俊足WTBチェスリン・コルビにつないだ。右の大外残り約10メートルから巧みなステップで1人をかわし、ゴール右隅にトライ。コンバージョンも決まって7点を先制した。
南アフリカは20-3の後半12分にも、スピーディーな攻撃で敵陣へ攻め込むと、SOポラードのキックパスを右サイドライン際に走り込んだコルビが完璧なタイミングでキャッチしてトライ。25-3とリードを広げた。激しい相手タックルを恐れないコルビは、終盤にも迫りくる巨体をかいくぐってタッチライン際を激走。トライにはつながらなかったが、俊敏性を生かして2トライ。プレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いた。
試合後のインタビューでは、プレーするのは楽しかったかどうかを問われ、「ボールを持って走るのは楽しい。ゲームプランを忠実に実行したチームメイトを称えたい」と充実した表情でコメント。「ボールを持てばピンボールのようだったが」とフィールドを駆け回る姿をインタビュアーに例えられ、コルビは「ボールを持ってプレーするのは好き」と笑顔を見せた。
2016年リオ五輪の銅メダルメンバー。俊敏なフットワークから閃光のようにディフェンスを切り裂く自慢の快足は、7人制でも活躍を見せる。タックルを惜しまず、ひたむきで真面目なプレーヤー。同五輪陸上男子400メートルで世界記録を更新して金メダルに輝いたウェイド・バンニーキルクはいとこだ。
激しいぶつかり合いを繰り広げる競技だが、あらゆる体格、タイプの選手が活躍できるのがラグビーの魅力。それを大舞台で表現した小さなヒーローは会心の走りで4万4148人の歓声を集め、試合後は両チームがそろってスタンドにお辞儀をして感謝を示した。
この結果、南アフリカとイタリアは3試合を終えて2勝1敗、勝ち点10となり、両国に敗れているナミビアの1次ラウンド敗退が決まった。
【B組順位表】
1.南アフリカ 勝ち点10
2.イタリア 勝ち点10
3.ニュージーランド 勝ち点9
4.ナミビア 勝ち点0
5.カナダ 勝ち点0
※南アフリカ、イタリアが3試合消化
(THE ANSWER編集部)