フィジー、ジョージアに45得点快勝 後半6トライ圧倒、2連敗の崖っぷちから今大会初勝利
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は3日、大阪・大阪・東大阪市花園ラグビー場D組の世界ランク11位・ジョージアと同12位・フィジーが激突し、フィジーが45-10で今大会初勝利を飾った。フィジーは試合前にウォークライ(戦いの雄たけび)として力強い「シビ」を披露。オールブラックスの「ハカ」のような儀式に、2万1069人のラグビーファンの熱気が漂った。
D組ジョージア-フィジー
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は3日、大阪・大阪・東大阪市花園ラグビー場D組の世界ランク11位・ジョージアと同12位・フィジーが激突し、フィジーが45-10で今大会初勝利を飾った。フィジーは試合前にウォークライ(戦いの雄たけび)として力強い「シビ」を披露。オールブラックスの「ハカ」のような儀式に、2万1069人のラグビーファンの熱気が漂った。
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雨交じりの曇り空で幕を開けた“西の聖地”花園の一戦は、早くも照明が点灯。スタンドで雨具を着た大勢のファンが見守る一方で、フィールドでは熱い火花が散った。膠着状態の続いた前半15分。ジョージアが先制のペナルティゴールを決め、一度はスタンドのジョージア国旗が揺れた。しかし、ボールは外れており、取り消しに。直後にフィジーの反撃が待っていた。
19分、フィジーはハーフウェーライン付近から前方にキックパスを送ると、左タッチライン際で楕円形のボールが不規則に跳ね、ギリギリでラインを割らず。走り込んだWTBセミ・ラドラドラがボールを奪い、パスを受けたCTBワイセア・ナヤザレブが抜け出してゴール左にトライを決めた。コンバージョンも決めて7-0と均衡を破った。
雨脚は強くなり、両チームともボールを滑らせる場面が目立つ。前半30分を過ぎ、反撃に転じたいジョージアは自陣残り10メートルのピンチからマイボールスクラム。オフロードパスを含めた華麗なパス回しで一気に相手陣内に攻め込んだ。最後は残り50センチの攻防。互いにタックルを浴びせ続けた末、最後はトライ寸前でジョージアがノックオンを取られた。ペナルティゴールを決めて4点差に迫り、前半を終えた。
後半はフィジーの一方的な展開で進んだ。5分にSHフランク・ロマニがトライを決めると、10分にも敵陣左ラインアウトから細かいパスを右に展開。フィールドを広く使い、最後は大外のWTBジョシュア・トゥイソバがトライを決めた。しかし、ジョージアも13分にFLマムカ・ゴルゴゼのトライとコンバージョンで10-17と食い下がった。
実力拮抗の両者の戦いだったが、フィジーが主導権を握った。20分に中央スクラムから左に展開すると、抜け出したラドラドラが余裕を持ってトライを決めた。この日チーム4つ目のトライでボーナスポイントを獲得。24-10の28分、29分、35分にもトライを重ねる快勝で今大会初勝利を手にした。
21日の初戦でオーストラリアに21-39で敗れたフィジーもウルグアイ戦で2連敗となり、後がない状況だった。最後に格上のウェールズ戦(9日)が残る。D組の勝ち点は、3試合を終えたフィジーが7、ジョージアが5、2試合のウェールズ9、オーストラリア6、ウルグアイ4となっている。
ジョージアは23日に行われた世界2位ウェールズとの初戦で14-43と大敗発進だった。29日の第2戦に敗れたら決勝トーナメント進出が極めて厳しくなっていたが、25日に格上フィジーを撃破したウルグアイを33-7で一蹴。1次リーグ最終戦の11日に同6位のオーストラリア戦を残すだけに、負けられない一戦だった。
(THE ANSWER編集部)