“日本超え”の大番狂わせ逃す… 仏に大健闘の米国HC「私は選手たちを誇りに思う」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は2日、福岡・東平尾公園博多の森球技場で「死の組」と言われるC組の世界ランク7位・フランスと同13位・米国が激突し、5トライを奪ったフランスが33-9で2連勝を飾った。米国は2連敗で決勝トーナメント進出が難しい状況となったが、後半24分には3点差に迫るなど、ティア1の強豪相手に奮闘した。
圧倒的不利の下馬評ながら、後半26分まで3点差に食い下がる
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は2日、福岡・東平尾公園博多の森球技場で「死の組」と言われるC組の世界ランク7位・フランスと同13位・米国が激突し、5トライを奪ったフランスが33-9で2連勝を飾った。米国は2連敗で決勝トーナメント進出が難しい状況となったが、後半24分には3点差に迫るなど、ティア1の強豪相手に奮闘した。
試合前の英ウィリアムヒル社のオッズではフランス勝利が「1.04倍」に対し、米国の勝利が「15倍」。日本が番狂わせを起こしたアイルランド戦では、日本勝利「10倍」、アイルランド勝利「1.07倍」だから、米国が勝利していれば、日本戦を超える衝撃だったが……。
奇跡まで、もう少しだった。後半24分にSO、AJマクギンティがこの日3本目のPGを決めて、9-12と3点差まで迫った。いける――。そんな空気も漂い始めたが、その後、自力で上回るフランスに立て続けに3トライを許し、力尽きた。
それでもイングランドに7-45の大敗を喫した初戦と比較すると、内容には雲泥の差があった。ガリー・ゴールド・ヘッドコーチは「66分までは我々のペース。私は選手たちを誇りに思っている。いい試合をしました」とフィフティーンを称えた。
結果的に悔やまれるのが、3度のペナルティのチャンスですべてPGを狙ったこと。1つでもトライを奪っていれば、また違った結果になったのかもしれない。
同HCは「100%確実な決断はない。得点することはたくさん大事、コーナーにけっていくと、そこで得点につながることもある。トライをとっていればということも考えましたが……」と振り返っていた。
スポーツ大国・米国だが、ラグビーに関してはまだまだ伸びしろがある。“死のC組”。次の相手も世界ランク10位アルゼンチンだが、番狂わせを起こす予感は漂っている。
(THE ANSWER編集部・角野 敬介 / Keisuke Sumino)